ruruuunのブログ

まったくの自分用メモ。ほかこんなこと考えてるよメモ。メモメモメモ。

eGFR<30mL/minの患者に対するリセドロネート

ベネットの添付文書には
【禁忌】
高度な腎障害のある患者[クレアチニンリアランス値が約30mL/分未満の患者では排泄が遅延するおそれがある。
 
実際のところどの程度、危険性があるのか調べてみた。
 

★Safety and efficacy of risedronate in patients with age-related reduced renal function as estimated by the Cockcroft and Gault method: a pooled analysis of nine clinical trials.

米国からの報告
 
リセドロネート5mg投与の影響について検討した 9つのRCTのメタ解析では,高齢者を対象として,CCr による腎機能別(CCr 30 未満, 30~50,50~80 mL/分)に検討し,いずれの群においてもリセドロネートは骨密度の保持および骨折発症の低下と関連したと報告している。
 
また,全身性有害事象および腎機能に関連した有害事象は,投与開始時の腎機能によらず対象群と差は認めなかったことから,リセドロネートは軽度,中等度,重度の腎機能低下を有する女性骨粗鬆症患者において安全かつ有効であると結論している.
 
このように,高齢者 CKD 患者におけるアレンドロネートやリセドロネートなどのわが国で広く使用されている経口製剤を含むビスホスホネート製剤の検討では,特に女性において,比較的腎機能障害の進行した症例でも安全に使用でき,骨折の減少や骨密度の増加などの臨床的利益をもたらすと考えられる.以上より,ビスホスホネート製剤投与はCKDを伴う高齢者の骨粗鬆症治療に推奨するとした.また,顎骨壊死などの合併症には十分に注意。
 
 
→それなのになぜ日本では禁忌になっているのか。
 
★腎障害例における薬物動態 〔外国人データ〕インタビューフォームから
 
腎機能の程度が異なる外国成人 21 例を対象に、リセドロン酸ナトリウムとして 30mgを単回経口投与したとき、クレアチニンリアランス(CLCR)と腎クリアランス(CLr)の間には相関関係が認められ、CLCR の低下にしたがって CLr は低下した。この相関関係より高度な腎障害(CLCR < 30mL/分)の患者では CLr が 70 %以上減少すると推定された。

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■外国成人における CLCR と CLr との相関
 
y=0.811x+1.38r2=0.854
 
★ベネット審査報告書より
特別な背景を有する患者のうちの腎機能障害について。
  • 腎機能障害を有する患者:「有」の副作用発現症例率は 8.6%(6/70 例)であり、「無」の 副作用発現症例率 12.7%(474/3,737 例)と統計学的に有意な差はなかった。また、有効性 について、「無」の腰椎骨密度及び橈骨骨密度は、投与前と比較し最終評価時で統計学的 に有意に増加した。一方、「有」の腰椎骨密度及び橈骨骨密度は、投与前と比較し、最終 評価時で増加傾向を示したものの、統計学的に有意な差は認められなかった(表 3)。しか しながら、腰椎骨密度及び橈骨骨密度の変化率は両群間で統計学的に有意な差は認められ なかった。(腎機能の程度については記載なし)
 
 

★Risedronate therapy in patients with mild-to-moderate chronic kidney disease with osteoporosis: post-hoc analysis of data from the risedronate phase III clinical trials.

日本からの報告
Adverse event incidence was similar among three subgroups. There was also no exacerbation of impaired kidney function associated with risedronate administration in the subjects with eGFR above 30 mL/min/1.73 m2
eGFR<30mL/minの患者が対象ではない。
 
 
★英国の添付文書では
Renal Impairment
No dosage adjustment is required for those patients with mild to moderate renal impairment. The use of risedronate sodium is contraindicated in patients with severe renal impairment (creatinine clearance lower than 30 ml/min) (see sections 4.3 and 5.2).
→実際にはeGFR<30mL/minの患者に対するリセドロネートは、薬物動態の予測から禁忌である。
腎機能の推移、患者背景を考慮し、服用後の期間から、処方自体、改めて見直してみる必要があるだろう。

ネットクリニカルベネフィットについて

 
ネットクリニカルベネフィット
上記の資料より、抜粋して自分用にまとめたもの。
 
●ベネフィット・リスクは評価するものである.何のために評価するかといえば,意思決定をサポートするためである.例えば,ある新治療を承認すべきか否か,というのは行政の立場における意思決定の問題である.もちろん,それに先立って,新治療を提供する申請者側では,それが研究に値するか,開発に値するか,申請に値するか,といったいくつもの意思決定がある.また,いったん新治療が世に出てからも,はたしてそれを用いるべきか,という医療従事者による意思決定があり,さらに,こうした医療従事者の指示に従うべきか,という患者による意思決定が続く.
我々は,常に意思決定を強いられるわけだが,何も考えず運と天にまかせよう,ということなら評価は不要である.よりよい,妥当な意思決定のために,我々は評価するのである.
 
●ベネフィットやリスクの項目として選ぶのは,試験のエンドポイントや臨床アウトカム,特定されたリスクや潜在的リスクとなるような項目である
 
フレームワークの一つBRATについて
BRAT フレームワークはデータに基づいて判断することを明記している一方,特定の定量的方法は薦めておらず,視覚化ツールを利用してデータを分かりやすく表示するためにごく簡単な定量的指標のみを用いることから半定量的方法と呼ばれている.他のフレームワークと比べ,米国企業の実務担当者が作成したこともあり,具体的で理解しやすく,フレームワークの入門として最初に検討するに値するものと考える.
次に流れを示す。

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 資料より
Incremental Net Health Benefit(INHB)および Net Clinical Benefit(NCB)は,経済学における費用便益分析の応用である.ベネフィットからコストを差し引くことで算出される NetBenefi(t 純便益)や,2 つの選択肢を比較した際の純便益の増分である Incremental Net Benefit(INB)の概念における「コスト」を「リスク」に置き換えた手法である.「Net」の一語を付加することで,ベネフィットのみではなく,リスクを差し引いた上でのベネフィット(リスクで調整したベネフィット)というニュアンスの用語になっている.ベネフィットに関する量とリスクに関する量の差を求める手法のうち,被験者レベルのデータが必要ない,つまりサマリデータで算出できる手法である.
 →ベネフィットとリスクの項目を列挙するあたり、コクランレビューのSofに記載のあるアウトカムと似ている。リスク差で効果推定値を表すのは、分かりやすいのではないかと思った。
 
●ベネフィットとリスク
鍵となるアイディアは単純である.ある選択肢の好ましさを,ある1 つの属性によって判断し,その好ましさを点数で表したとしよう.このとき,あなたは,その属性に関する点数を,他の属性に関する点数を知らなくても決めることができるだろうか.もし,その答えがイエスなら,その属性は他の属性と選好の上で独立である.同じ問いを他の属性についても繰り返し,常に答えが Yes なら,いま考えている複数の属性は選好の上で互いに独立である.
 
 
属性 X ,Y , Z ,...が,選好の上で互いに独立な場合,またその場合に限り,価値関数は和の形に表される.
 
→ベネフィットとリスクのそれぞれの項目は、独立したものでなければならない。 
 
一方 NCB は,ベネフィットとリスクそれぞれに関連する(2 値の)アウトカムを X ,Y とすると,薬剤 b に代えて薬剤 a を用いることで得られるベネフィットとリスクの増分はそれぞれXa XbおよびYa Ybとなる.NCBは以下のようにベネフィット(またはリスク)に項目毎の重要性の違いによる重みを付けた形になる.
NCB(Xa Xb)(Ya Yb)
ベネフィットの部分が μ 倍されているだけの違いだが,このようにすることで,ベネフィットとリスクが等価でない場合,つまり一方が他方と比較してより重要であると考えられる場合に,相対的な「重み」の違いを調整することができる.多くの場合,NCB はベネフィットとリスクにそれぞれ1つのアウトカムを割り当てるが,理論的には複数のアウトカムを検討することも可能であり,実際に報告もされている.
 
事例
ここで,NCB を用いてベネフィット・リスクを検討した事例を紹介する.本研究は,血栓塞栓症(脳梗塞,全身塞栓症)の予防目的で使用されるワルファリンの治療根拠を明確にするため,米国のコホート研究(ATRIA Study )の患者データを用いて実施されたものである.血液の凝固を防ぐという薬効は,脳梗塞・全身性塞栓症の予防というベネフィットをもたらす一方,そのメカニズムから容易に予想される通り,血液が固まりにくくなるために起こるリスク(例えば頭蓋内出血)を伴う.表 3-7 ATRIA study の結果を示す.

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 ベネフィットのアウトカム(脳梗塞,全身性塞栓症)の年間発症率を X (人/100 人年),リスクのアウトカム(頭蓋内出血)の年間発症率をY (人/100 人年)とすると,ベネフィットはワルファリン使用( b )によってワルファリン非使用時( a )と比べて減少する(予防できる)アウトカムの年間発症率と考えられるので,ベネフィットの増分は(Xa Xb) となる.一方,リスクはワルファリン使用( b )によるワルファリン非使用時( a )と比較した頭蓋内出血の年間発症率となるので,リスクの増分は(Yb Ya)となる.ここで,頭蓋内出血の多くは硬膜下出血であり,致死率としては脳梗塞と同様であったが,著者らの主観的判断によりリスクを 1.5 倍に重みづけし,
NCB=(Xa Xb)1.5×(Yb Ya)と定義した.表 3-7 のデータをこの式に代入した結果を3-8 に示す.
 
本研究ではリスクの重み付けなしの場合,逆に重み付けを 2 倍にした場合の感度分析も実施しているが,NCB はいずれも 0 を上回っており,ベネフィットがリスクを上回る結果となっている.

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3-8 Net Clinical Benefit と重み付けによる感度分析の結果

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また,本研究では年齢別,CHADS2 スコア(1 点:うっ血性心不全,高血圧,年齢,糖尿病,2 点:脳梗塞)別に NCB を検討しており,年齢,CHADS2 スコアが高いほどワルファリンの Net Clinical Benefit が大きい,すなわちベネフィットが大きいことが示されている(図3-3).このように,様々な患者背景でベネフィット・リスクを検討することは,薬剤プロファイルを確認するためにも有用であると思われる.
それでは次はどう考えるのだろう。ツイッターから得た論文です。
net clinical benefit=[IRischemic stroke_OAC+w1IRsystemic embolism_OAC+w2IRmyocardial infarction_OAC+w3IRhemorrhagic stroke_OAC+w4IRmajor extra‐cranial bleeding_OAC]−[IRischemic stroke_no OAC+w1IRsystemic embolism_no OAC+w2IRmyocardial infarction_no OAC+w3IRhemorrhagic stroke_no OAC+w4IRmajor extra‐cranial bleeding_no OAC]

腎機能の評価〜自分用まとめ

腎機能別薬剤投与量ポケットブック、薬局で使える実践薬学の書籍からまとめ
 
★必要なパラメータがそろっているか。
CG式:Scr、年齢、体重
eGFR:  Scr、年齢、体重、身長
 
★添付文書の腎機能の記載について。
添付文書に記載されている腎機能はCcr≒GFRと考えて構わない。
 
★薬物投与設計にはeGFR(mL/min)体表面積未補正を使う。
 
●肥満患者では
→eGFRは体格(身長と体重)が考慮されているため肥満患者の腎機能としてそのまま使用して構わない。
→パラメータが足りずにCG式を使うなら理想体重を用いて求める。
 
例)150cm 70kg 70歳 女性 Scr=1,3mg/dL
 
eGFR(未補正)=30 mL/min
CCr  =42.59mL/min
 
理想体重 42.83kgでCCrを求めると
 
CCr=26.06mL/min
 
となる。
 
●痩せた高齢者では
→eGFRは高く推算されることが欠点。
→Cys-Cは100%糸球体濾過されるので、筋肉量に依存せずに腎機能を正しく評価できる。
 Cys-Cから求めたeGFRをもちいる。
→いわゆるフレイル患者ではSCrからのeGFRは腎機能を過大評価してしまうため、SCrのみわかる場合はCG式を用いた体表面積未補正CCrを適宜使っていくと良い。
 
*もしCys-Cの値、パラメータが足りなかったら
次の予測式をつかってみる
 
高齢CCr=若年者CCr[100mL/min]x([年齢-25]x0.01)
 
*SCr<0.6mg/dLなら
その数値だけからは、腎機能が良いのか悪いのかわからない。
自分の目で患者の体格を確かめる。フレイル症例では0.6を代入して腎機能を推測する。
 
 
コーヒーブレイク☕️
近隣の病院からはeGFR(未補正)が検査値で与えられる。
 
年齢体格によっては、その値がSCr、Cys-Cのいずれからの値なのか確認が必要。
SCrが低い患者にあったら、本当に腎機能がいいからなのか、栄養状態が悪いからなのか必ず患者を見て判断すること!!
 
忘れずに実行!

副作用を疑ったら〜薬物性肝障害

最近、ほぼ同じ時期に2種類の薬剤を処方変更のために2種類の薬剤を新しく服用した患者で、肝機能悪化を呈した例があった。そこで、今回、どのように推測していくのか調べてみた。
 
 
基本
★DILIの分類
1予測可能なものアセトアミノフェンに代表される濃度依存性に肝障害を起こす薬物はむしろ例外的
 
2特異体質に基づく予測ができない肝障害
・アレルギー機序によるもの
 発熱、発疹、皮膚掻痒、好酸球増多などのアレルギー所見が得られれば診断の確実性が増加。
 
代謝性の特異体質によるもの
 あくまで推察に基づいた診断しかできない。
 
★肝障害のタイプ
初診時のALT値とALP値から
肝細胞障害型
胆汁うっ滞型
混合型
の3種に分類される。詳細は省く。
 
予測順序
  1. 初診時のALT値とALP値から肝細胞障害型と胆汁うっ滞型+混合型に病型を分類する.
  2. スコアをつけてみるhttp://www.jsh.or.jp/medical/guidelines/medicalinfo/mtphama
  3. 併用薬の中でどれが疑わしいかスコアの1,2,5,7の項目から推定する。
 
コーヒーブレイク☕️
例えば肝障害のスコアによると同じ時期に服用開始となった薬剤が2種あり、そのどちらもに「過去の肝障害の報告」があった場合、同じスコアとなる。
そういう場合は、これまでの病歴と、肝障害の程度から中止するor継続する薬剤を総合的に判断し、中止後も経過を注視していくべきだろう。
 
★DILIの最近の動向
1997~2006 年の 10 年間の 1,676 例の薬物性肝障害症例の集積を行ったデータから
    男性が 721 例
    女性が 955 例
  平均年齢は 55 歳
  服薬開始から肝障害発現までの期間は
    7 日以内が 26%,
    14 日以内が 40%,
    30 日以内が 62%,
    90 日以内が84%
90日を超える症例が16%もあったことは注目すべきである.
  肝障害のタイプ別
    肝細胞障害型が59%,
    混合型が20%,
    胆汁うっ滞型が20%
 
他、特記することとして、抗生物質 14.3%,解熱・鎮痛・抗炎症薬が 9.9%と頻度が高いのは 10 年前と同様であるが,健康食品が 10.0%,漢方薬が 7.1%と 10年前より増加しており,特に健康食品による報告の増加が著しい.
 
DDW-Japan 2004 ワークショップの診断基準のスコアリングでは,可能性が高いが87.3%,可能性あり以上が 97.8%と感度は良好であった.
 
上記の文献によると、このスコアリングは、感度と特異度はそれぞれ 98.7%,97.0%とされている。
 
まとめ
→今後は健康食品、サプリメント、漢方など他に摂取しているものはないか聞き取りが重要であろう。
プロトロンビン時間の著明な延長や意識障害など劇症化を示す兆候がないか。
→いずれにせよ、他、肝疾患の罹患状況など全てを考慮していくことが大切。
 
 

人生の最終段階における意思決定の支援〜在宅医学会から

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在宅ジェネラリスト養成講座5-尾藤誠司先生
 
こちらの世界に戻すのか、あちらの世界に渡すお手伝いをするのか。
どこかでどっちにスイッチするのか決めるのは難しい。
一人で決めない。一度に決めない。
 
 
わかりやすくステップを踏んで考えていく。
 
ステップ1 患者の意思を確認する。
認知症の患者でもできないわけではないことを常に念頭に。
現状を理解→自分の理解→価値判断を表明
 
ステップ2 話し合う。
専門家としての今後の推奨を述べるときに患者のことを知らないと推奨を出せない。
いかに理解しているか。
 
どうしても嫌なことは何か。繰り返し繰り返し確認していく。
 
ステップ3 本人の意思を推定する。
過去の患者の間接的な表現
過去の患者の直接的な表現
現在の患者の間接的な表現
などなど複数の職種で一つ一つを紡いでいく。
 
家族が患者の代理として発言する場合、次の2点に分けて考える。
・患者さんはどう考えると思いますか?
・ご家族はどう考えますか?
 
ステップ4 推定されたものを多職種で決めていく。
 
ACPは、演技でもないことを話す。ということを忘れないこと。
 
ここからは一息☕️
以前、病院で同じ内容の講義があった時に、救命救急のドクターから、最近は施設からの搬送があるときに事前指示書(意思決定の)がないので患者の意思に添った治療をしているかわからないので、早く整備してほしいという旨のお話がありました。
 
それとはまた別に、死にむかう人とどのように話しをすれば良いのでしょうか。私自身もわかりません。胆管癌で亡くなった父が
「もう、ダメになっちゃった。」
と私に語りかけた時、何も言えませんでした。そのような体験はみんな持っているのではないでしょうか。
 
次の本から患者のことばを少し抜粋。
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「科学のようないつも冷たいニュートラルなものをなぜ信じる。人間個人のオリジナルなものを支配するものにはならない。大切な私自身が何の普遍性を求めるものではなく、私自身が光の方向へ到着することに専念するのがやっとの事である。」
「病室の窓から海に向かってまっすぐの大通り。雪が降っても吹雪いてもその信号機の色ははっきりと見える。
時々、海までの道の信号機が全部青になる瞬間がある。いつも窓からその信号が変わるのを見て、あれが俺の死の旅立ちの滑走路だ。あそこを助走して飛び立つんだ。信号が全部青の時に飛び立つ。あたりは雪で真っ白、滑翔路も真っ白、信号機が全部青。それで、俺は、光のある国へ飛ぶんだ。」
 
孤独の中で、旅立つことのないように、そばにいるのに孤独を感じることのないようにアプローチできたらいいな。
と考える春の嵐の夜でした。
次の本も読み応えありました。
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副作用を疑ったら(基本のき)

副作用を疑ったら、「副作用かどうか」にとどまらず、
「副作用だとしたら今後の治療はどうしたら良いか」
までを考える。
 
→副作用かどうかを100%区別することは不可能。
→副作用の確率を重症度を、二つの軸で考えて、決定していく。
 ・中止するべきか
 ・対症療法しながらも注意深く観察し、継続するか
 ・薬の中止は考えない
 
副作用を疑った時に集めるべき6つの情報
1 何を服用したのか
  併用薬はないか
  サプリメントはないか
 
2 薬剤の量は?
  増えてる?減ってる?
  飲んだり飲まなかったりはないか
  投与の時間は?
 
3 何に対しての投与か
  原疾患は良くなっているならやはり副作用かもしれないし、悪化しているならそれが原因かもしれない。
  その病気の状態は?
  よくなっている?
  悪化している?
 
4 その際に出現した症状とそのときのバイタルは?
  ・めまい?気が遠くなる感じではなかったか
  ・普段の収縮期血圧より30低くないか?徐脈では?
  ・呼吸苦はあったか?胸はヒューヒュー言っていたか?
  ・皮疹は局所のみか?それとも全身性か?
  ・結膜、口腔内、陰部などの粘膜疹はあったか?
  ・唇が腫れたりしなかったか?
 
5 投与から症状、皮疹までの出現時間(30分以内?)
  特に注意するのは1型アレルギー
  1型アレルギーの症状は投与後30分から1時間以内。
  この場合は再服用を絶対回避しなければならない。
 
6 その出来事の前後で同様の薬剤(市販薬を含む)を内服することはなかったか?
  再服用で症状がなかったら副作用の可能性は低くなる。
 
★naranjo adverse drug reaction scale などのスコアリングはピットフォールにもなりうる
スコア化すると点数が一人歩きしてしまい、むしろ見逃してしまうことがある。
スケールに挙げられている項目を知っておくことは大事。
 
画一的な形で白黒つけるのではなく、1例1例の患者をしっかり見ていくことが大事。
 
次回、薬剤性肝機能障害を疑ったら?に続きます。
 
次の書籍を自己学習しました。
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統計の基本と、論文の結果の読み取り方ーその1

オオサンショウウオ先生の書籍から、帰無仮説を棄却できるのはp値だということはわかったが、これまで、論文を読んでいて、p値は気にせずに信頼区間のみでその結果を判断していた。講義でもp値についてなんども説明されていたので「そんなに大切なことだったのか?」という疑問を持った。
ここで森田先生の書籍から再度統計のキモを学びたい。
 
 
★p値と信頼区間と、結果の読み取り
p値の意味をきちんと知る
1 p値は確率なので絶対値で示す。
2 p値は症例数に依存するから数値の信頼区間を書く
例えば次のような2種類の結果があったら、どのように考えるか。
 
治療A

                                     プラセボ                 新治療     p      有効率の差
研究1(n=25)      36%                     60%      0.09            24%[-3〜51%]
研究2(n=800)                    36%                      60%                0.001            24%[17〜31%]

研究1から
症例数がまだ少ないから幅が不安定だが、先々知見が増えれば-3から51%の間のどこかに落ち着くことが推定される。
p値は0.09と「有意」ではないが、治療Aは効果として期待できる。
と、読み取れる。
 
これまでの私なら研究1については、
症例数も少ないし、信頼区間も0をまたいでいるのでなんとも言えないなあ。としか見ていなかった。
 
★得たもの
・有効率の差の、臨床的な意義も含め、今後の知見によってはこの結果は期待できる。など、先を見通した読み方ができるということ。
・研究1と2ではおなじ結果でも症例数の差によってp値が大きく変わるのでそれで判断できない。
→p値は症例数に依存するから症例数が多ければ多いほど微小な差を検出する。ということを忘れない。
 
3 統計学的有意差と臨床的に意味のある差を区別する
「p値が大きくても小さくてもそれと治療の強さは関係ありません」
 
次の論文で検討してみよう
ガバペンチンのRCT
目的:がんによる神経障害性疼痛の患者に対して、オピオイドによる鎮痛効果と、オピオイドにガバペンチンを追加した鎮痛治療の効果を比較すること。
 
P:がんによる神経障害性疼痛のある患者 121名
I:オピオイド+ガバペンチン
O:観察期間中の平均の疼痛の強さ
 
結果:pain score 4.6 vs 5.4:p=0.025
 
この疼痛の平均値が0.8だけ「統計学的に有意に」低くなったことは「臨床的な意味があるのか」
と考えることが大切。
疼痛では「平均値の差」ではなく「疼痛が33%以上低下したものを有効とする「有効率」で比較すべきという主張あり。そちらの指標から考察するべき。
 
p値のまとめ
・p値は絶対値を示す。
・p値のみで判断せず、頻度、有効率などの数値の信頼区間を見る。
統計学的有意差と臨床的に意味のある差を区別し、臨床的に意味のある差をいくつに設定したのかを見る。
次の書籍を参考にしました。f:id:ruruuun:20180503230520j:image