ruruuunのブログ

まったくの自分用メモ。ほかこんなこと考えてるよメモ。メモメモメモ。

本の装丁について

父は、亡くなる前に生涯でただ一つの詩集を編んだ。

細部に父の指示があったので備忘のために記録。

 

・表紙と口絵

キリスト教徒でもあった父が、とある方に依頼。

表紙は、薔薇窓。

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・カバーをめくる

シンプルだが質感にこだわり。そして題名のくすんだ青の文字。

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・表紙を開ける

やさしい緑。頁を閉じる濃い緑。

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・フォント

字体と大きさ

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家族用のには、難解な詩に、直筆で注釈付き。

手にした時の質感、目に入ってくる時の色、字体の安らぎ。

日々の生活でもそのような五感に語りかけるものを大切にしていきたい。

そう願っています。

 

ある晩秋の日に。

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薬剤性肝障害と他の肝障害との鑑別

薬剤性肝障害と他の肝障害との鑑別
 
●個人的背景
これまで、肝機能に異常があるととにもかくにもDILIを想起してばかりだが、そのようになってはいけない。
どんなことを想起しなければならないのかを次の雑誌から勉強したことをまとめる。
 
レジデントノート10月号より
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過去に勉強したDILI
 
 
 
薬剤性肝障害(DILI)の診断にはポイントは二つ!!
 
ポイント!
1.まず肝障害を起こした症例に遭遇した時、ウイルス性肝炎、自己免疫性肝疾患、脂肪性肝疾患など肝障害をきたしうる他の原因を丁寧に除外する。
 
2.他の原因が除外され、DILIの可能性が考えられる時、原因となりうる薬物(処方薬、OTC,漢方、サプリなど)とその服用時期とを詳細に聴取し、肝障害発症と時間的関係を確認する。
 
2004年にDILI診断のためのスコアリングシステムが提唱されて広く用いられているが、DILIの診断に置いては確実な診断基準や基準は存在しない。
 
【鑑別疾患】
DILIの鑑別疾患として実臨床上最も問題になるのは、自己免疫性肝炎と急性胆管炎である。
 
★自己免疫性肝炎
緩徐に経過し、慢性肝炎として診断されるが、ときに急性肝炎様に発症することがある。この場合特徴的なマーカーを欠くことが多く、DILIとの鑑別が困難な場合がある。
→この場合は速やかに肝生検を行うことが大切。
→安易にDILIと考え、被疑薬の中止だけをして、漫然と経過を見ているうちにどんどん肝障害が悪化し、肝不全へ陥ってしまうケースがある。
 
★急性胆管炎
典型例では発熱、黄疸、腹痛が見られるが高齢者ではこれらの症状を欠き、ほとんど無症状のまま肝障害だけが前面に出てDILIと誤診されることがある。
→腹部エコー検査や腹部CTなど画像検査を行う。
 
【DILIの治療方針】
1)被疑薬の中止と経過観察
・大原則:被疑薬の中止
多くは中止だけで経過する。
中止のみで経過したという経過によって被疑薬と肝障害の因果関係が確定する場合がある。
★複数の薬物が投与されていて、かつ肝障害が比較的軽症の場合には、原因薬物を確定するため」、過去の副作用報告などを参考に可能性の高い順に中止していく。
★肝障害が中等症から重症の場合には中止可能な薬物は全て同時に中止する必要があります。
 
2)患者への説明
・被疑薬を再度服用すると重篤な肝障害が生ずるおそれがあるため服用は避けること。
医療機関受診の際にも必ず、被疑薬の名称を伝えること。
OTCを購入の際も被疑薬の成分が入ったものを購入しないこと。

担がん患者がEPA,DHAの栄養補助食品を摂取することは推奨されるのか 臨床的意義を求めて

担がん患者がEPA,DHAの栄養補助食品(プロシュア®)を摂取することは推奨されるのか?

●まずガイドラインを確認する。

日本緩和医療学会のガイドラインによると次の記載がある。

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ESPENのガイドラインによると次の記載。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27637832

ESPEN GLB5−7の推奨文より

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Three systematic reviews conducted in 2007, 2009, and 2012 concluded that there was insufficient evidence to support a recommendation for long chain omega-3 fatty acids to treat cancer cachexia . Studies published after June 2010, however, were not included in these reviews. Another systematic review published in 2007 included non-randomized clinical trials in addi- tion to RCT and concluded that an intake of >1.5 g/day of long-chain fatty acids improved appetite, body weight, post-surgical morbidity, and quality of life in weight-losing cancer patients.

 

日本のGLからは、推奨の強さがわからないし、根拠もさらに元文献を当たらないとわからない。

 

ESPENによると、推奨の強さとしては弱い。

ステマティックレビューではがん患者のQOL,臨床的アウトカムの改善の十分なエビデンスは示されていないが、個々のRCTでは結果が出ているものがあるようだ。

 

その一つのRCTを取り上げて,QOLスコアの臨床的意義のある差について考えてみたい。

https://www.nature.com/articles/ejcn2011214.pdf

論文のPICOは

P:stage III NSCLCの患者さんが

I:2 cans/day of a protein- and energy-dense oral nutritional supplement containing n-3 polyunsaturated FAs (2.02 g eicosapentaenoicacid þ 0.92 g docosahexaenoic acid/day)を摂取するのと

C:socaloric control supplementを摂取するのとでは

O:Quality of life, Karnofsky Performance Status, handgrip strength and physical activityは良くなりますか?

期間:5週間

DB-RCT

★プライマリアウトカムは明確か 明確

★真のアウトカムか 真

★ランダム化は   適切

★盲検化      されている

★解析       ITT

★追跡率                     82%

★背景:

コントロール群に女性が多い。20%:75%

介入群の方が体重が重い。 77.1±14.6 64.7±7.4 kg

他、年齢、病期、Karnofsky performance status、EORTC QLQC30、BMI (kg/m2)Weight loss in the previous month (%)、Handgrip strength (kg)に偏りはない。

 

【結果】

 EORTC QLQC30 のスコアの差(5週めに)のみ抜粋

身体機能 11.6 (p<0.01)

認知機能 20.7   (p<0.01)

全般的なQOL 12.2  (p=0.04)

社会的機能 22.1    (p=0.04)

Handgrip strengthには違いはなかった。

 

 

さてここで、EORTC QLQC30スコアの臨床的意義のある差について探してみる。

以前、ミニマル先生に教えていただいた方法

 

その1.論文のサンプルサイズの決定の所に、検出した治療効果の大きさが書いてある場合があるのでそこを確認!→治療効果の大きさの記載なし。(残念)

 

その2.minimal climimcal relavant changeなどの語句で検索する!!

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23551530

Minimal important differences in the EORTC QLQ-C30 in patients with advanced cancer.

アブストのみ。

9.1ユニット(認知機能)から23.5ユニット(痛み)であり、悪化に関しては7.2ユニット(身体機能)から13.5ユニット(役割機能)までの範囲であった。

全文読めないので全てのfunctionのMIDはわからないが、先ほどのRCTのEORTC QLQ-C30の認知機能については改善の傾向であると言えるかもしれない。

 

上記のRCTでは、2群の性差がきになるところではあるが。。

☕️がんの患者さんで、他の栄養剤、お口に合わない場合は、プロシュア®をお勧めしてもいいかもしれないな。

追伸

つぎもQOLのMIDを勉強するのに役立ちました。

https://www.csp.or.jp/hor/nenkai/08/08_002.pdf#search=%27EORTC+QLQC30+MCID+lung+cancer%27

 

 

 

 

 

日本の診療ガイドラインとNICEのガイドラインはどう違うの?EBM-tokyo参加まとめ

診療ガイドラインをどのように利用するか。

 

日本の診療ガイドラインはNICEのガイドラインとどう違うのか。

ある一定の基準で作成されているのか。

 

一つの仮想症例をもとに診療ガイドラインを考えてみる。

 

仮想症例

ポイント!!

仮想症例からPICOをたてる時は患者さんが主語になるように作成する。

P:79歳男性、最近、怒りっぽくなって家族に乱暴したりするようになった中等度アルツハイマー認知症(ドネペジルをすでに服用している)の患者さん

I:メマンチンを追加して服用するのと

C:メマンチンを追加して服用しないのとでは

O:・アルツハイマー型の認知症の進行を遅らせることができるか。

 ・家族に乱暴しないようになるか。

 ・施設に入所することを遅らせることができるか。

 

*チューターさんより

話し合いの中で、考えつくアウトカムがいくつも出てくることがわかってもらえましたか?

ステマティックレビューではアウトカムをたくさん上げて、どのアウトカムが重要性が高いか精査します。

 

【1】さて!日本の、認知症疾患診療ガイドライン2017をまずAGREEⅡで形式評価をしてみましょう。

 

日本のガイドライン

認知症疾患診療ガイドライン2017|ガイドライン|日本神経学会

 

★AGREEⅡとは?

診療ガイドラインの形式評価をするもので、6ドメイン23項目についてそれぞれ7段階で評価を行う。次にリンクを示す。

http://minds4.jcqhc.or.jp/minds/guideline/pdf/AGREE2jpn.pdf#search=%27AGREEⅡ%27

 

こちらに沿って事前課題で評価したが、全くなされていない項目や一部分のみ満たしている項目があることに驚いた。

ただ、ある、なしはわかったが7段階に評価をつけるのは、初学ではなかなかできるものではないなと感じた。

→みんなで評価してみて、はっきりしたことは、満たしている項目が少ないということ。

例えば、

・専門医以外に、その他の医療職が入っているか。

・検索に用いたデータベース、検索期間など網羅的に集められているか。

エビデンス総体の強固さと限界が明確に記載されているか。

・推奨文を作成する方法が明確に記載されているか。

・推奨文とそれを支持するエビデンスの対応関係が明確化。

などなど。

 

【2】GRADE systemの復習

★GRADE systemとは?

診療ガイドライン作成の国際標準ツール

診療がどラインを作成するにあたってはまず、システマティックレビューを作成する必要がある。

→ここで仮想症例のときにアウトカムがいつくか挙げられたことを思い出す。

このように挙げられたアウトカムごとに(アウトカムベースで)システマティックレビューを行い、アウトカムごとにエビデンスの質を評価するという手順をふむ。

 

ポイント!

アウトカムごとでないと推奨文の書き方が変わってくる!

 

★推奨文とは?

例えば

推奨:抗凝固療法の適応がないがん患者に対して、非経口抗凝固療法を行うことを提案する

 

まず!推奨の方向は「する」か「しない」かのどちらかのみ。

推奨の強さも2段階「推奨する」(強い)か「提案する」(弱い)

 

従って上の例では

推奨の方向は「する」

推奨の強さは「提案する」(弱い)

ということになる。

 

 

【3】診療ガイドラインの推奨を読んでみよう。

仮想症例に該当するCQの日本のGLでは?

P224から参照

4.AChEiとメマンチンの併用

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ご覧の通り、私のチームでは次の点が問題としてあげられた。

・日本のはアウトカムベースになっていない。

・有意差があるとの記述はあるが効果推定値の記載がないので判断できない。

・根拠をたどるのにその後に記載されている本文献を一つ一つ読者が読まないとわからない。

・「序」に次のような記載があるが、GRADEアプローチで行っているとも書いていないので基準がわからない→ここは湯浅先生の講義から

 →こういった場合はブラックボックスの中を疑うべき!!とのこと

 

さて、NICEのガイドラインを読んでみよう!

まず推奨文

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今回の仮想症例にぴったりであり、かつ明確。

ちなみに、NICEの用語として決められているのは

consider:弱い推奨

offer:強い推奨

 

こちらの推奨文の根拠となっているのか次。

結果が一人歩きしないように、一覧表になっている。一部抜粋。

アウトカムごとになっているのがわかる。エビデンスの質の評価があり、右側から2番目のカラムに効果推定値が記載されている。

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ここで、GRADE systemのアウトカムごとのエビデンスの質の評価についての講義があったが割愛。

 

上の表はアウトカムごとにエビデンスの質を評価されているのでブラックボックスの中身は大丈夫の判断で、表の右のカラムのeffect sizeとqualityのみ評価すれば良い

NICEとコクランレビューなら途中の評価は飛ばして、効果推定値とエビデンス

の質のみを評価すれば良い。

  

また、次のようにフォレストプロットが付いていて、視覚的にもわかりやすくなっている。一部抜粋。

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結果をまとめると、

moderate to severe ADで有意差のついたアウトカムは

ADL,CIBIC plus,NPI

全般的な臨床症状の変化、介護者による精神症状を評価するための方法など。

有意差のつかなかったアウトカムは

ADAS-cog,MMSE,SIB,adverse events,mortality

認知機能の評価尺度、有害事象、死亡

 

中等度から重度の認知症患者がAChEiにメマンチンを追加して服用しても、認知機能の改善は期待できないかもしれないが、ADL、BPSDの症状の改善は期待できるかもしれない。

 

★ここでチームで議論となったこと。

例えばNPIはMDで -3.19[-4.83,-1.56]

合計120点満点のスコアで、-3.19がどのくらいの臨床的意義を持つのだろうかということ。

推奨文の根拠となっているのが、事後解析によるものであるということ。

事後解析によるもので推奨文が作成されているのは、問題ないのだろうか?

根拠となったのは次。

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推奨文:

offer memantine in addition to an AChE inhibitor if they have severe disease

 

 

同じチームの医師に教えていただいたこととして、その他にも中止した時の有害事象のフォレストプロットもあり、してもしなくても有意差ないから、AChEiを中止しても問題はなさそうだねということ。

抜粋。

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  • チームの見解●

EBM実践の4要素に診療ガイドラインを組み込んで自分の患者にどうするか

チームでは、日本のGLでなくNICEのGLをメインに考えていくことに。

・中等度認知症なのでメマンチンを追加服用することを考慮していく。

・患者の意向は、おそらく、ADLを保ちたい、BPSDはなくしたい。

・臨床経験からは、メマンチンは、攻撃的な行動を和らげる効果を感じるし、やめても有害事象はないことから、まずは服用してみて効果ないようならやめてもいいのでは?と。

 

だが、ここでニャンゴ先生から

メマンチンを追加して、追加しないのと有意差がないからといって、有意差がなかったアウトカムで本当に変わらないかはわからないのだから、まずは使ってみるということには危険を感じる。

ドネペジルをまずやめるという選択肢が有ってもいい。

 

☕️考察

中等度ではドネペジルに追加で、メマンチンを服用するのが考慮されるという推奨文なのだし、BPSDの評価のアウトカムでは改善が見られる傾向なのだから、本人家族が希望すれば追加服用でもいいんじゃないか。

 

ここでまたニャンゴ先生

家族、本人の希望はどこからくるのかをよく考えること。どうして希望するのかを明らかにした上で訂正したり、使わないという選択を説明したりする。

有意差がないだけで悪くなる可能性もあるのだから。と。

 

☕️考察

深い。。

ここまで来て忘れていたが、日本のGLははるか遠くに霞んでいた。もちろんMinds2014に従っているGLもあるだろう。今回の課題では、NICEのGLの方が仮想症例の患者にどう適用していくかを考えるには適していたし、また、ここまでの情報がGLからわからなければGLを読んだとしてもとても適用はできないということだ。

 

だから!今のところはGLではとても適用できないとなったらNICEのGLや一次資料を当たらなければならないんだ!!

 

この後、利益と害、ネットベネフィットについてさらっと説明があったが今後に自分の課題とする。

・以前の関連する記事

ruruuun.hatenablog.com

ruruuun.hatenablog.com

ruruuun.hatenablog.com

 

 

 

臨床推論ー自分なりのフレームワーク

副作用のみかた、考え方の本よりまとめ。
 
高齢患者のめまい
ステップ1:被疑薬が原因であるもっともらしさを考える。
☑️いつから?もともと?これまでは?を聴取
→めまいの現病歴をしっかりとる
 症状の出現と消失、医薬品の服用のタイミングをしっかりと取得。
 
☑️Meyboomの副作用分類のどれに当たるかを推測する。
 タイプA;作用機序が想定でき、多くの患者で発現し、用量反応関係がある副作用
 タイプB;特異体質的でごく一部の患者でしか発現せず、重症薬疹のように臨床的に大きな問題になる副作用
 タイプC;対照集団との比較でしか因果関係が判断できない副作用
 
★医薬品の特性をしっかり掘り下げる
作用機序と関連した副作用のメカニズム、薬物相互作用、薬物動態、クラスエフェクト、比較対象を置いた臨床研究や副作用の症例報告を調べる。
 
 
ステップ2:被疑薬以外が原因であるもっともらしさを考える。
☑️病態からその他の疾患を考える。病歴から可能性のある疾患を3つあげる
→その3つに対して「あう、あわない推論」をする。
 
ステップ3:考えをまとめてアクションへ
 
仮想症例
70代女性
服用薬:アムロジピン、カルベジロール(10年ほど前から)プレガバリン
経過:1週間ほど前から、腰、お尻の痛みでプレガバリン処方。
最近、ふわふわしためまいを自覚し、転倒したこともある。
日頃は自転車に乗って買い物するなど、アクティブ。
 
被疑薬:プレガバリン
 
ステップ1:被疑薬が原因であるもっともらしさを考える。
☑️いつから?もともと?これまでは?を聴取
めまいの発現は、プレガバリンを服用し始めから1週間ほど経ってから。
 
☑️Meyboomの副作用分類のどれに当たるかを推測する。
 タイプA;作用機序が想定でき、多くの患者で発現し、用量反応関係がある副作用
 
添付文書上は上記全てめまいの記載あるが、プレガバリンが一番頻度は高い(20%以上)
特に70代以上では、20〜30%の割合で発現。
帯状疱疹後神経痛患者を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験では、浮動性めまいの発現が投与後2-5日、傾眠の発現が投与後2-4日。
 
 
☕️薬剤性の「めまい」
超だいじ!!!
まずは症状として「めまい」の原因となる医薬品を把握しておく!
 
1.作用部位ー4つに分けられる。
1)聴覚器障害によるもの
  ミノサイクリン、アミグリコシド系抗菌薬、バンコマイシン、イソニアジド、白金
  製剤、インターフェロン、ループ利尿薬など
2)中枢抑制によるもの
  BZ系抗不安薬、ガバペンチン、プレガバリン、キノロン系抗菌薬
3)循環障害によるもの
  降圧薬、利尿薬、α遮断薬、三環系抗うつ薬など
4)その他
  薬剤性錐体外路障害、筋弛緩薬による脱力
 
 
2.症状ー3つに分けられる
1)動揺性
2)回転性
3)失神前
 
注意!必ずしも薬剤と症状が1対1に対応するとは限らない
 
★めまいの種類と代表的な原因
 
 
回転性めまい
vertigo
動揺性めまい
dizziness
失神前めまい
presyncope
形容表現
ぐるぐる回る
立っていられない
ふらふら、ふわふわ
気が遠くなる
意識を失いそうになる
可能性
[中枢性]
脳血管障害、脳腫瘍など
[末梢性]
・BPPV
・前庭神経炎
・薬剤性
どちらもあり
・排便、排尿後失神
・血管迷走神経反射
・神経障害性(自律神経障害)
・心血管性(不整脈、弁膜症、肺塞栓、大動脈解離)
 
【考察】
めまいの発現時期がプレガバリンのそれと一致する。
めまいの症状が合致する。
他、併用薬よりもプレガバリンのめまいの頻度(添付文書から)が高い。
 
以上のことから、プレガバリンを被疑薬とした。
 
 
ステップ2:被疑薬以外が原因であるもっともらしさを考える。
 
狭心症の既往からまず次を考える
非前庭神経症状/非精神疾患:前失神(予後悪い)
→仮想症例の患者はまず、気が遠くなるようなめまいではない。
→除外するには次の手順が必要
1)まずは心原性失神を除外する。
→心原性失神のリスク別分類を行う
・高リスク分類を示唆するのは?
  心電図異常
  心原性失神を疑う病歴・所見
   ・前駆症状なし
   ・胸痛・動悸あり
   ・運動中に発症
   ・臥位で発症
   ・器質的心疾患の既往などなど
  高齢
  バイタルの異常(血圧、脈拍低下)、血液検査異常(Hb,BNP低下、電解質異常)
 
2)次に起立性低血圧(交感神経機能不全)を除外する。
→消化管出血、異所性妊娠、薬剤性、自律神経障害
→薬剤性は、αブロッカー、抗精神病薬、TCA,MAO阻害薬、利尿薬、抗菌薬
など
 
3)次に神経調節性失神(副交感神経優位)を除外する。
→起立後5分以降の失神
→発症状況失神(情動、咳嗽、嚥下、嘔吐、排便、排尿)
→頸動脈洞性失神(首を回したり、ネクタイをきつく締めたり)
など
 
【考察】
狭心症の既往あるが、胸痛、動悸、血圧の変動、消化管出血なし、起立後失神などないことから、可能性は低いのではないか。
 
 
★次に見逃せないめまい
急性重度めまい:中枢性:脳血管障害(見逃せない)
        末梢性:前庭神経炎
症状としては突発性、重症で持続性、吐き気嘔吐、バランス障害
 
【考察】
神経症状(体幹失調、頭痛、複視、嚥下障害、感覚異常、構音障害などあれば脳血管障害を疑うが、今回は当てはまらない。
 
★次に除外すべきめまい
再発性頭位変換性めまい:中枢性:小脳腫瘍、小脳失調など
            末梢性:BPPV
BPPVを確定して治療することで中枢性を除外できる!!
BPPV7割は身体所見でわかる
 
難聴、耳鳴りなどの蝸牛症状(ー)
協調運動障害などの神経症状(ー)
頭位変換後、眼振、めまいが1分以内(長く続かない)
 
【考察】
神経症状なく、回転性のめまいでもないことから、再発性頭位変換性めまいには当てはまらない。
 
★次に除外するめまい
反復性めまい:中枢性 TIA
                       末梢性 メニエール病
症状:自発性のめまい、頭位変換によって惹起されない。
メニエール病ならば、反復性の回転性めまい、難聴、耳鳴りなどの蝸牛症状が随伴
症状は数時間から1日程度続く。
 
 
【考察】
難聴、耳鳴りの症状がなく回転性めまいでもないので当てはまらない。
 
●まとめ●
服用時期、めまい発現時期から被疑薬である、プレガバリンによるものではないかと推察。
被疑薬以外の可能性を考察したが一つ、心原性失神については狭心症である事も考慮し今後も経過を見ていきたい。
 
という感じでしょうか。(自信なし)
「副作用のみかた・考え方」の本のめまいのケースから自分なりに工夫した点は、被疑薬以外の可能性を考える時に、予後が悪いもの、重篤なものから考えていくようにしてみました!
 
☕️めまいの分類
 
 
次回はプレガバリンの用量が適正であったか薬物動態の側面から考察していきます。

一過性意識障害、失神を学ぶ

ガイドラインを参考にしました。
他、某スライドも参考にさせていただきましたがリンクを貼って良いかわからないのでそちらの内容を自分本意にまとめたことをご了承ください。
 
話せば長いことながら、臨床推論〜自分なりのフレームワークを模索中です。
その中の仮想症例で、高齢で冠攣縮性狭心症、末梢神経障害の既往のあり、最近プレガバリン追加処方となった患者さんの浮動性めまいの、特に[被疑薬以外が原因であるもっともらしさ]を考える時に自分に足りない知識をまず補う目的で今回の一過性障害をまとめます。
3種類のめまい、回転性めまい、動揺性めまい、失神前めまいのうちの失神前めまいについてです。
というのも、狭心症のため、例えば度々胸痛の訴えがあった場合にどう除外していくのかを学びたかったからです。
 
[一過性意識障害の定義]
意識障害の持続が短く、かつ意識が自然に回復するもの
・秒から分の単位の持続時間を”一過性”とすることが多い
・(1)失神と(2)非失神発作の二つに分類
 (1)失神とは
    年間0.6%で見られる。
    →血圧低下に伴うもの
    →全脳の血流低下によるもの
 (2)非失神発作とは
    →てんかん、脳血管障害、代謝性疾患、精神科疾患など
 
●失神の原因による事後予測(25年間での死亡率)
心原性>>脳血管疾患>起立性低血圧>薬剤性>神経介在性
フラミンガムハートスタディからの分析
Cardiac             2.01 (1.48–2.73)
Neurologic (including seizure) 1.54 (1.12–2.12)
Vasovagal or other       1.08 (0.88–1.34)
上記otherの中身は
This category includes vasovagal, orthostatic, medication-induced, and other, infrequent causes of syncope.
adjusted for age, sex, smoking status, presence or absence of hypertension, systolic blood pressure, presence or absence of diabetes, total cholesterol level, heart rate, reported use or nonuse of cardiac medications (includ- ing antihypertensive medications), and presence or absence of a history of cardiovascular disease
 
 
 
 
 
★一過性意識障害の診療の第一歩は失神と非失神発作を鑑別することである。
(失神の診断・治療ガイドラインより)
失神の中の「心原性」が一番予後が悪いから!
 まずは初期評価大切
 病歴聴取、外傷、再発、バイタル測定、12誘導心電図など
 
★Historical Criteriaによる失神と非失神発作の鑑別
感度 94% 特異度 94%
一過性意識障害の中で9.5%が心原性失神。
約1割に当たることを覚えておく!
 
合計点数 1以上で痙攣、<1で失神
historical criteriaの詳細は割愛します。
 
★失神を疑ったら?
1)まずは心原性失神を除外する。
→心原性失神のリスク別分類を行う
・高リスク分類を示唆するのは?
  心電図異常
  心原性失神を疑う病歴・所見
   ・前駆症状なし
   ・胸痛・動悸あり
   ・運動中に発症
   ・臥位で発症
   ・器質的心疾患の既往などなど
  高齢
  バイタルの異常(血圧、脈拍低下)、血液検査異常(Hb,BNP低下、電解質異常)
 
2)次に起立性低血圧(交感神経機能不全)を除外する。
→消化管出血、異所性妊娠、薬剤性、自律神経障害
→薬剤性は、αブロッカー、抗精神病薬、TCA,MAO阻害薬、利尿薬、抗菌薬
など
 
3)次に神経調節性失神(副交感神経優位)を除外する。
→起立後5分以降の失神
→発症状況失神(情動、咳嗽、嚥下、嘔吐、排便、排尿)
→頸動脈洞性失神(首を回したり、ネクタイをきつく締めたり)
など
 
全てを除外すれば精査不要で帰宅可能となる。
 
仮想症例の場合、浮動性めまいであり、気が遠くなりそうなめまいではなかったが、仮に心原性失神であったなら予後不良となるので、このような知識の習得と、除外の考え方は大切だと思いました。
これらを踏まえて、次回推論していきたいと思います。

風の電話ボックスで

風の電話ボックスで電話。

もしもし。

どうしてましたか?

この1年、私はほんの少しづつ進んできました。

三鉄WS参加。先生のツイキャスのこと話題に上がりました。。

冬には、WSで一緒になった先生がおうちに泊まりに来て、素敵なバーで一緒に飲みました。魅力あふれる先生。

会社の有志で抄読会開催しました。STEP試験、MEGAスタディ、ALLHAT読みましたよ。その後続けられてません。

どうしたら興味持ってもらえるかなあ。

東北を盛り上げてくれている先生が情報をくれて、薬物動態セミナーに参加しました。まだまだ足りない自分にうんざり。。その先生のキャスも楽しみです。

落ち着いた語り口でとても聞きやすいです。

こんなに遠い、私の住む街を訪れてくれる先生もいらして、とても初めてとは思えないお話をさせていただきました。仕事のヒントもいただき、初めて会っても離れていても世代を超えて、こうやって繋がっていけるのはこの上もなく幸せなことです。

つい先日は金沢でキラキラした瞳の先生方にお会いすることができました。

発表を聞きに行ったのに、うっかりして聞き逃す大失態。。でもポスターは空いている時にゆっくり拝見できました。

多少、ムリな日程だったけれど行ってよかったと思っています。

この一年は出会いが多くありました。幸せなことだと思います。その真ん中に先生がいるような気がしてなりません。これからも楽しみです。

 

一緒に進んでいきましょう。

ナナメウエを目指していきましょう。

ねえ、先生、一緒にいくんですよ。

今週も忙しい日が続きますね。もう切りますね。

お休みなさい。

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