ruruuunのブログ

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CQ;免疫チェックポイント阻害剤による手の腫れの有害事象はあるか

次の論文を読んでみる。
 
目的;
 To evaluate rates of serious organ specific immune-related adverse events, general adverse events related to immune activation, and adverse events consistent with musculoskeletal problems for anti-programmed cell death 1 (PD-1) drugs overall and compared with control treatments.
1.論文のPECO
       P:patients with cancer with recurrent or metastatic disease.
        E:免疫チェックポイント阻害剤 one anti-programmed cell death 1 (anti-PD-1) or anti-PD-1 ligand (anti-PD-L1) drug
        C:標準治療
        O:臓器特異的免疫関連有害事象、免疫活性化に関連する一般的有害事象、および筋骨格問題と一致する有害事象の割合.
 
2.Study characteristics
Systematic review and meta-analysis.
All studies were international multi center studies funded by the pharmaceutical industry, with intervention group sample sizes ranging from 59 to 609 patients.
・癌腫
7研究:転移性非小細胞肺癌
3研究:メラノーマ
1研究づつ:腎細胞癌、膀胱細胞癌、頭頸部扁平上皮癌
・薬剤
6研究:ニボルマブ
5研究:ペムブロリズマブ
2研究:アテゾリズマブ
 
1研究:the combination of pembrolizumab with chemotherapy (carboplatin and pemetrexed) compared with chemotherapy (carboplatin and pemetrexed) alone.
2研究:pembrolizumab, two different doses (2 mg/kg and 10 mg/kg) were compared with each other, in addition to a standard control.
 
コントロールアーム:
6研究:one chemotherapy drug
1研究:two chemotherapy drugs
1研究:a small molecule inhibitor(エベロリムス)
4研究:the investigators’ choice
 
 
3.結果
nivolumab(n = 6)、pembrolizumab(5)、またはatezolizumab(2)と化学療法、分子標的治療薬を比較した。重篤な臓器特異的免疫関連有害事象はまれであったが、標準治療と比較して
甲状腺機能低下症(オッズ比7.56,95% CI4.53〜12.61)
肺炎(5.37,2.73〜10.56)
腸炎(2.88,1.30〜6.37 )
下垂体炎(3.38,1.02〜11.08)は抗PD-1薬で増加した。
免疫活性化に関連する一般的な有害事象のうち、発疹の割合(2.34,2.73〜10.56)のみが増加した。
疲労(32%)および下痢(19%)の発生率は高いが、対照と同様であった。
ある研究では20%を超える発生率の筋骨格の有害事象(腰痛、関節痛)だが、今回の報告ではその問題と一致する有害事象の報告は矛盾していた。
 
 
 
 
吟味
1)評価者バイアス
The study selection was performed in two stages. Two authors (SB and ZW) screened all titles and abstracts for full text review. Three authors (SB, DK, and ZW) reviewed and discussed the full text articles. Disagreements were resolved by consensus.
→問題なさそう
2)出版バイアス
We electronically searched  ve databases (Medline (PubMed), Embase, Cochrane Central Register of Controlled Trials, Web of Science, and Scopus) from the inception of all searched databases in August 2016 and updated the search in March 2017. For PubMed, Embase, and Cochrane, 
 
Funnel plots showed no evidence of publication bias
→概ね問題なし。言語については記載なし。
→ファンネルプロットでバイアスの問題なし。
3)元論文バイアス
13のRCT
有害事象に関しては8試験
We included studies that examined a cancer and reported results of a randomized study of an anti- PD-1 or anti-PD-L1 monoclonal antibody.
Two of three authors (DK, AY, and SB) independently assessed the quality of all articles included in the review using the Cochrane Risk of Bias Tool and used a weighted Cohen’s kappa coe cient (κ) to measure agreement.
→1.bliding of participants and staff
→2.bliding of outcome assessors
→3.incomplete outcome data
→4.selective outcome reporting
上記1−4でリスク オブ バイアスが高いとされた。
オープンラベルのRCTのために1.2がhighになっていると考える。
3.4.でhighになるのは次の理由から
3.追跡からの脱落や掲げられたITT原則に遵守していない。
4.結果によって、あるアウトカムは報告し他のアウトカムは報告していない。
 
 
4)異質性バイアス
I^2統計量は示されているが、0%から90%までと幅広い。
If signi cant heterogeneity was not present (P>0.1), pooled odds ratio and 95% con dence interval were estimated with a  xed e ects model using the inverse variance method. A random e ects model using the inverse variance method was used to calculate pooled odds ratio and 95% con dence interval if signi cant heterogeneity was present (P≤0.1).
 
再度結果を見る
有害事象は化学療法をコントロールとするメタ分析だと、大腸炎、肝炎、肺炎、甲状腺炎、下垂体炎ではI^2=0〜34%と低く、効果推定値も一致している。甲状腺炎では8RCTで有意差あり。
肝炎、下垂体炎では評価できないRCTが5RCT,7RCTとほぼ半分であった。
分子標的薬をコントロールとする群だと、2RCTのみ。エベロリムスとセツキシマブ
I^2>70%と高め。
 
 
【筋骨格関連の有害事象について】
table3に各研究の筋骨格関連の有害事象の発生率をまとめている。
 
データが提供された8つの研究のうち、関節痛、背痛、筋骨格痛および筋肉痛がすべての研究で報告され、関節炎は2つで報告されている。
関節痛の場合は10%〜26%
背痛の場合は6%〜22%
筋骨格痛の場合は6%〜14%
筋肉痛の場合は2%〜12% 
関節炎の単一の症例が、それぞれ1%未満の割合で2つの研究で報告された。
対照群の間では、筋骨格の膠痛の割合は関節痛に対して9%〜18%の範囲であり、背痛2〜16%、筋骨格痛4〜6%、筋肉痛4〜16%が報告されている。
 
次から関連部分の自動翻訳
 
筋骨格系の問題と一致する有害事象の割合が高いにもかかわらず、これらの有害事象の報告は試験間で不一致で不完全であることを見出した。
 
臨床試験における有害事象は、臨床有害事象の共通用語(CTCAE)を使用して報告され、症状の有無または臨床検査値に注意を喚起し、その臨床的意義に基づいて評価する。このプロセスは非常に主観的であり、研究者の認識および関心のある症候群の特定に依存し、したがって、検査者は、患者の苦情や所見を、疑いが高い診断として分類する可能性が高くなります。抗PD-1薬の場合、治験責任医師は、大腸炎、肝炎、肺炎、または甲状腺機能低下症などの免疫関連の有害事象がよく記述されており、正確に報告する可能性が高いが筋骨格系の問題のような他の潜在的に関連する有害事象を認識していない可能性があり、したがってそれらを不正確に診断し記録する可能性がある。
 
臓器特異的な免疫関連有害事象は抗PD-1薬ではまれであるが、リスクは対照治療と比較して増加する。免疫活性化に関連する一般的な有害事象は、ほぼ同様である。筋骨格系の問題と一致する有害事象は一貫して報告されていないが、有害事象が一般的である可能性がある。
 
【まとめ】
CQ;免疫チェックポイント阻害剤による手の腫れの有害事象はあるか
今回の論文ではメタ分析されていなかったが、筋骨格系の有害事象は常に念頭に入れておくべきと考える。
そうなった時の治療方法も合わせて確認すべきと考える

JJCLIP_#58復習 心臓の機能がある程度保持されている心不全患者さんに薬は必要なのでしょうか

シナリオのPECOは省略。
 
お題論文
目的
the aim of this study was to identify treatment effects in the group of patients with heart failure with LV ejection fraction ≥40%, for which no guideline-recommended therapies currently exist. 
 
論文のPECO
P:左室駆出率が保たれている患者(>40%)
I:心不全治療薬
O:全死亡率
 
セカンダリアウトカム:cardiovascular mortality, heart failure hospitalisation, exercise capacity (6-min walk distance, exercise duration, VO2 max), quality of life and biomarkers (B-type natriuretic peptide, N-terminal pro-B-type natriuretic peptide)
 
結果
All-cause mortality was reduced with beta-blocker therapy compared with placebo
 (RR: 0.78, 95%CI 0.65 to 0.94, p=0.008). 
There was no effect seen with ACE inhibitors, aldosterone receptor blockers, mineralocorticoid receptor antagonists and other drug classes, compared with placebo
 
吟味
1.評価者バイアス→問題なし
 p488  independently and in duplicate by two authors (SLZ, FTC), and were transcribed onto a dedicated database.
 Disagreements in abstracted data were adjudicated by a third reviewer (AAN)
   複数の評価者で評価し、意見の食い違いは第3者の調整によって解決。
 
2.出版バイアス→問題なし
・全ての研究を網羅的に集めようとしたか
  Medline, Embase and the Cochrane Central Register of Controlled Trials
  hand-screened for additional trials.
 ハンドサーチも行われたよう。
 期間:January 1996 to May 2016
 p412 Egger test did not identify asymmetry for any of the funnel plots.
         サプリメンタルにファンネルプロットの図あり.
 
3.元論文バイアス→問題なし
 25試験。RCT
 p409 The Cochrane Collaboration risk of bias tool was used to assess risk of bias. 
   サプリメンタルにリスクオブバイアスのテーブルあり。概ね、Low.問題となる試験あればその都度確認。
 
4.異質性バイアス→問題なし
 p409 Between-study heterogeneity was assessed using I² statistics
 
プライマリアウトカムのフォレストプロットを見てみる
薬剤ごとの統合結果。それぞれの薬剤の統合された試験は2〜4試験。
βブロッカーのみが統合された結果で有意であったが、統合された3つの試験のうち、Aronow試験のみが有意だった。 0.73[0.58-0.93]
 
私の疑問;
全部で25RCTで、出版バイアスなしと確認されている。そのうちの各薬剤で3RCTの統合なのは何か問題になるのか。
説明;
特に問題ではない。網羅的に集めて3RCTしかなかったということ。仮説生成的な読み取りをすると良い。とのこと。
Aronow試験はサプリメンタルより、リスクオブバイアスの表を見ると
パフォーマンスバイアスと、その他のバイアスが[high]であった。
 

Effect of propranolol versus no n total mortality plus nonfatal myocardial infarction in older patients with prior myocardial infapropranolol orction, congestive heart failure, and left ventricular ejection fraction > or = 40% treated with diuretics plus angiotensin-converting enzyme inhibitors.

パフォーマンスバイアスとは?
研究参加者と治療提供者のマスキング blinding of participants and personnelに問題がある可能性があるということ。
 
私の考察
心不全の予後の改善が実証されているβブロッカーは、メトプロロール、ビソプロロール、カルベジロールなので、プロプラノロールで有意差のあったAronow試験にひきづられるように統合された結果が有意になったとしても、そのまま患者への適用に結びつくだろうか。
J-DHF試験は日本からの報告で、カルベジロールの効果を見たものだが 0.75[0.43-1.30]であった。
ただし、3つのRCTの効果推定値は同じ方向を示してはいる。
今回はシナリオの患者さんについて考えるが、実際のところ慢性心不全だとはわかってもHFrEFかHFpEFかまでは私たちはわからないなあ。
実際は心不全の他に、並存疾患ある方多いので丁寧に見てみよう!
 
実際はHFpEFもHFrEFと同じような治療になっている場合が多く見られる。
自分ならβブロッカーを推奨するなあという意見も。
 
他にも貴重な意見が出たが書ききれず。今回も勉強になりました。

頻脈のある患者でのミラベグロンの安全性は。

頻脈のある患者でのミラベグロンの安全性は。

どうやって調べよう?

1. 審査報告書、インタビューフォームの基本情報をあたる

2.論文情報をあたる

3.副作用ビッグデータをあたる

 
 
1.ミラベグロンの頻脈、その他の心血管系に関連する有害事象の発現率を審査報告書などから調べる。
 
ミラベグロンの審査報告書より
 

f:id:ruruuun:20180729164036p:plain

 
2.論文情報をあたる

過活動膀胱のミラベグロンを処方した場合の症候性動悸のリスクと重症度

 

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25756594

ミラベグロンを服用している間に心血管系の有害事象を発症するOAB患者の素因となる危険因子を調査するための、コホート研究。
P:OAB患者(不整脈が既知の患者を除外)
I:ミラベグロン 50mg/日 
C:?
O:心拍数、QT間隔および持続性不整脈の変化、発症(6週後)
期間:2013年2月から2014年6月

結果

ミラベグロンで合計279例の患者が開始された。8人の患者(2.9%)が動悸を報告した。
動悸の既往があり、心電図のQT間隔や不整脈の既往歴のない2例の患者は動悸の悪化を示した。QTcは、0.458および0.441(QTc <420)の2人の患者において延長された。3人の患者が胸の痛みや緊張を発症した。
動悸は、治療が中止された後に解消され、入院などの重大な有害事象を引き起こさなかった。
 
このコホート試験で得られた動悸の発症2.9%は、これまでの試験と同じ程度とのこと。
インタビューフォームからは心臓障害として2.0%
 
3.日本でのJADERを見てみる。
JADERはほとんど見たことがなかったが、ものは試し。とりあえずダウンロードしてみた。
  • csvファイルには、公開の4ヶ月前までに機構が製薬企業又は医療機関等から受理した症例が含まれています。例えば、平成28年8月に公開したファイルには、平成28年4月までに受理した副作用報告が含まれています。
とのことで最新が7月だったので3月までの報告。ミラベグロンは報告なしだった。
 
●考察
申請時の臨床試験でも、心疾患の有害事象の発生率はプラセボと同等だった。コホート試験でも同じ傾向。
安全性は高いと思われるが、すでに心疾患の既往があり、頻脈など悪化が見られている場合はOABの症状を考慮しつつ休薬をすすめても良いのかも。
 
★発見
審査報告書から、薬物動態の性差、民族差の考察の記載あり、今後論文を読んだ時の「患者への適用」の際に役立つと思った。
★問題点
探したコホートが全文読めないのと批判的吟味何もできてないこと。
JADERの見方、使いかたを勉強しないと。Drifosを早く試してみたい。

直腸癌 術式

上記サイトを参考にしました。図を描こうと思ったが複雑なので断念。。
 
【直腸癌における術式と、合併症、後遺症のカンタンまとめ】
 
1.括約筋間直腸切除術(ISR)
癌が肛門近くにある場合でも位置や深達度によっては内肛門括約筋を一緒に取ってしまうことで肛門を温存できる場合がある。
内肛門括約筋は取って、外肛門括約筋は残すことで肛門を温存する。
 
2.直腸切断術(マイルズ手術)
癌が肛門の近くにある場合、癌を取りきるために肛門を残せない場合、肛門を含めて直腸を切除し、人工肛門を作る手術。
肛門は縫い閉じて1本の傷になる。
腹部側と会陰側から直腸を切断するのでハルトマンより侵襲が大きい?
 
3.ハルトマン手術
直腸の吻合が望ましくないと判断される場合には、口側の腸管を人工肛門にする手術を行う。
自然肛門は温存されますが、盲端となり閉鎖してある。
 
4.低位前方切除術
腹膜翻転部以下で直腸が切断された場合、残った直腸と結腸を吻合する。
 
5.骨盤内臓器合併切除術
隣接する骨盤内臓器(膀胱、前立腺、子宮など)に浸潤が認められた場合に行われる。
 
●術後合併症
縫合不全 5%
腸閉塞 5%
創感染 4%
骨盤内・腹腔内膿瘍 6%
 
●術後後遺症
排便機能障害
→便の回数が多くなる。
→何回もトイレに通わないと便意が収まらない。
→堪えることができずに失敗する。
完全に手術前の機能に戻ることは困難であることを理解していただく。
 
排尿・性機能障害
→自律神経の損傷が原因。

浮腫−1

★ある日の新人くん
新「患者さんが、むくみがあるって言ってたんですけど、、薬のせいでしょうか?」
me「どんな背景の患者さん?いつから?どの辺りに?どんな程度で?1日のうちでむくむ時間帯はある?」
新「あ。。ちゃんと聞いてない。」
me「なんでも薬のせいにしちゃいかんよ。浮腫について勉強してみよう」
 
徳田先生のブログより
 
浮腫は様々な臓器に関連する鑑別診断を必要とする病態です。
症候学の第一歩は症候の定義から始まります
浮腫の定義は何ですか?
 浮腫とは3rdスペースへの水分貯留をいう
一般に、体位による影響を受けることが多く、重力の方向で低い場所に生じる。
 
1stスペース:細胞内スペース
細胞外スペース→次の二つがある。
2stスペース:血管内スペース
3rdスペース:細胞外かつ血管外スペース
・・3rdスペースには胸腔内や腹腔内も含まれる。
 
ただし!!!
顔面に出る場合、血管透過性の亢進を伴う病態では重力に関係しない!!
アナフィラキシー反応などでは、口唇、顔面全体に出現する腫脹として現れる。
 
 
【浮腫の鑑別】
両側性浮腫なのか片側性浮腫か
顔面や口唇に出現した浮腫は、両側性として扱う。
1.両側性浮腫は全身疾患によることが多い。
2.片側性浮腫は局所の病変によることが多い
 
1.両側性浮腫
心不全に伴う
・腎炎、腎不全に伴う
・肝硬変に伴う(肝性浮腫)、腹水を伴うこともある。
・内分泌性浮腫:甲状腺機能低下に伴う
・栄養障害性浮腫:食事が取れなくなり、血液中のタンパク質が低下した状態の時に起こる
・薬剤性浮腫:稀に薬の副作用による
・妊娠に伴う浮腫
 
2.片側性浮腫
・皮膚感染症
・アレルギー性浮腫:蕁麻疹、クインケ浮腫など食物、薬物アレルギーや膠原病などが原因。
・静脈性浮腫:深部静脈血栓下肢静脈瘤
・リンパ性浮腫
 
おまけ
浮腫の確定診断の進め方のフローチャートあり
 
次回は薬剤性浮腫について。

自分を信じきること

職場体験学習のために中学生がやってきた。
 
素直なまっすぐな瞳を持った少年たち。
それぞれ自分を分析した自己紹介カードを持参していた。
 
「自分は人と話をすることが苦手だから緊張している。」
 
と書いている子がちらほら。
 
 
まずは、薬学部を卒業するということ、薬剤師という仕事、薬というものについて、基本的なことを伝えた。
 
でも、本当にここで、この実習で感じて欲しいことはただひとつなんだとお話しした。
それは、多種多様の方がいるんだということ。自分の身近にはいないかもしれない人がいるんだということ。
 
子供を連れたお母さん、疲れ切っている。
化学療法を終えてきた患者さん。無口な。
老親を連れた家族。暖かな。
診察の中で不安をぬぐい去れない気持ちで来局される。
何かを宣告されてきた方。
医師に褒められてきた方。。。
 
ともすれば、私たちは目にみえるものがすべてだと思い込んでいるかもしれないが、その先入観を捨てて物事を見ないと見えてこないもの、人の辛さ、困っていることを想像できないものがある。
 
だからこそ、常に謙虚で、誠実でなければならない。
自分の目を覆う見えないなにかを常に、感じて欲しいと伝えた。
 
おまけでもう一つ、それは彼らに対する私からのエールであるのだが。
 
自分に限界を作らないで。
 
どうせできないと思わないこと。なんだってできる。遅いことはないのだ。
やるか、やらないか。
 
自分の可能性を信じて、こうなりたい自分を、今はかすかに灯るトーチライトかもしれないが、それを掲げていれば、それに向かって霧の中を恐れずに歩んでいけると。
 
実習終わりに、「人と話すことが苦手」と書いていた子は最後のレポートで次のようなことを書いていた。
 
「いろんな方を誘導したりしているうちに患者さんが励ましてくれたりして、人とつながること、お話をすることにやりがいを感じた。」
 
ほおら!
自分が苦手と自分に限界を作り、自分を決めつけていたことがむしろ、大切な宝石になっているじゃないか。
 
それが感じられただけでも、きっと彼らはこの先、自分を信じていける!
自分の中の眠っている原石を、絶え間なく磨くんだよ。自分を大切に生きていくんだよ。
そうすれば、掴めそうで掴めないシアワセというものに近づいていくんだ。
 
ありがとう。こちらこそ。
君たちの中に眠るものを見せてもらった。
 
ぼーいず びー あんびしゃすf:id:ruruuun:20180705230927j:image

eGFR<30mL/minの患者に対するリセドロネート

ベネットの添付文書には
【禁忌】
高度な腎障害のある患者[クレアチニンリアランス値が約30mL/分未満の患者では排泄が遅延するおそれがある。
 
実際のところどの程度、危険性があるのか調べてみた。
 

★Safety and efficacy of risedronate in patients with age-related reduced renal function as estimated by the Cockcroft and Gault method: a pooled analysis of nine clinical trials.

米国からの報告
 
リセドロネート5mg投与の影響について検討した 9つのRCTのメタ解析では,高齢者を対象として,CCr による腎機能別(CCr 30 未満, 30~50,50~80 mL/分)に検討し,いずれの群においてもリセドロネートは骨密度の保持および骨折発症の低下と関連したと報告している。
 
また,全身性有害事象および腎機能に関連した有害事象は,投与開始時の腎機能によらず対象群と差は認めなかったことから,リセドロネートは軽度,中等度,重度の腎機能低下を有する女性骨粗鬆症患者において安全かつ有効であると結論している.
 
このように,高齢者 CKD 患者におけるアレンドロネートやリセドロネートなどのわが国で広く使用されている経口製剤を含むビスホスホネート製剤の検討では,特に女性において,比較的腎機能障害の進行した症例でも安全に使用でき,骨折の減少や骨密度の増加などの臨床的利益をもたらすと考えられる.以上より,ビスホスホネート製剤投与はCKDを伴う高齢者の骨粗鬆症治療に推奨するとした.また,顎骨壊死などの合併症には十分に注意。
 
 
→それなのになぜ日本では禁忌になっているのか。
 
★腎障害例における薬物動態 〔外国人データ〕インタビューフォームから
 
腎機能の程度が異なる外国成人 21 例を対象に、リセドロン酸ナトリウムとして 30mgを単回経口投与したとき、クレアチニンリアランス(CLCR)と腎クリアランス(CLr)の間には相関関係が認められ、CLCR の低下にしたがって CLr は低下した。この相関関係より高度な腎障害(CLCR < 30mL/分)の患者では CLr が 70 %以上減少すると推定された。

f:id:ruruuun:20180617230811p:plain

 
■外国成人における CLCR と CLr との相関
 
y=0.811x+1.38r2=0.854
 
★ベネット審査報告書より
特別な背景を有する患者のうちの腎機能障害について。
  • 腎機能障害を有する患者:「有」の副作用発現症例率は 8.6%(6/70 例)であり、「無」の 副作用発現症例率 12.7%(474/3,737 例)と統計学的に有意な差はなかった。また、有効性 について、「無」の腰椎骨密度及び橈骨骨密度は、投与前と比較し最終評価時で統計学的 に有意に増加した。一方、「有」の腰椎骨密度及び橈骨骨密度は、投与前と比較し、最終 評価時で増加傾向を示したものの、統計学的に有意な差は認められなかった(表 3)。しか しながら、腰椎骨密度及び橈骨骨密度の変化率は両群間で統計学的に有意な差は認められ なかった。(腎機能の程度については記載なし)
 
 

★Risedronate therapy in patients with mild-to-moderate chronic kidney disease with osteoporosis: post-hoc analysis of data from the risedronate phase III clinical trials.

日本からの報告
Adverse event incidence was similar among three subgroups. There was also no exacerbation of impaired kidney function associated with risedronate administration in the subjects with eGFR above 30 mL/min/1.73 m2
eGFR<30mL/minの患者が対象ではない。
 
 
★英国の添付文書では
Renal Impairment
No dosage adjustment is required for those patients with mild to moderate renal impairment. The use of risedronate sodium is contraindicated in patients with severe renal impairment (creatinine clearance lower than 30 ml/min) (see sections 4.3 and 5.2).
→実際にはeGFR<30mL/minの患者に対するリセドロネートは、薬物動態の予測から禁忌である。
腎機能の推移、患者背景を考慮し、服用後の期間から、処方自体、改めて見直してみる必要があるだろう。