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ruruuunのブログ

まったくの自分用メモ。ほかこんなこと考えてるよメモ。メモメモメモ。

肺がんの進行がもたらす症状

自分メモ

1.上大静脈症候群

上大静脈は上半身から心臓に帰る血液の通り道で、これが腫瘍によって閉塞されると血液が右心房に流れなくなる。

そうなると血流がうっ滞し顕著な顔面浮腫や上肢の浮腫を呈する。通常は腫瘍の増大にあわせてゆっくりと進行するので奇静脈、内胸静脈などに側副血行路ができて症状が緩やかに進行する。

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〔奇静脈とは〕

上大静脈と下大静脈を結ぶ奇静脈系の主要な血管

起始;右上行腰静脈→合流;上大静脈

 

2.横隔神経麻痺

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横隔神経麻痺は主に頸髄の神経C4から左右一対に起こり胸腔内を下降して、両側の横隔膜を支配する神経。

〔頸髄の神経C4〕

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肺がんが横隔神経に浸潤すれば横隔神経が麻痺して患側の横隔膜が弛緩して胸腔内にせり上がり喚起量が少なくなる。そのため呼吸困難感を訴えることがある。

 

3.反回神経麻痺

声帯を動かす反回神経は胸腔内で迷走神経から分岐した神経であり、独特の走行をしている。

まず脳幹から左右一本ずつ下降してくる迷走神経が声帯の横をいったん通り越して胸腔内に入る。

そして胸腔内で分岐した反回神経が右側では鎖骨下動脈を、左側では大動脈弓を前方から後方に折り返して(反回)さらに上行して声帯を支配する。

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肺がんの浸潤や縦隔リンパ節腫大によって片側の反回神経が麻痺すると麻痺側の声帯の運動が障害されて閉じることができなくなりかすれ声や飲水時にむせたりする。肺門に近いことや縦隔リンパ節に近接していることから左側に多くなる。

 

4.ホルネル症候群

肺のてっぺんを肺尖というがそこに発生した肺がん(パンコースト肺がん)や神経原性腫瘍などでみられる。胸髄から神経Th1ー4までの上部交感神経節の圧迫などによる障害でホルネル症候群(発汗減少、縮瞳、眼瞼下垂、眼球陥凹)を発症することがある。

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5.がん性胸膜炎

臓側胸膜(肺の表面の膜)と壁側胸膜(肋骨と筋肉でできた胸腔の内側の膜)の間には通常少量の胸水10〜20mLがあり肺の動きがスムーズになるように潤滑油の働きをしている。

肺がんが臓側胸膜をまきこみ破れた胸膜からがん細胞が胸腔内にこぼれおちると播種となり、滲出液を産生して悪性胸水が貯留した状態をがん性胸膜炎という。

末梢肺野好発する腺がんに多いといわれている。息切れや呼吸困難。

治療は胸腔ドレナージ。2L以上も貯留していることがある。

再度胸水が貯留しないように臓側胸膜と壁側胸膜を胸膜癒着術で癒着させることがある。

接着剤として抗がん剤のブレオマイシン、シスプラチン、ピシバニールなど。

 

月刊薬事より