ruruuunのブログ

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waterfall plot を理解する

これまで抗がん薬の論文で何気なく眺めてきたwater fall plotを理解するために読んでみました。
 
【背景】
何十年もの間、全生存率は臨床試験を解釈するための「ゴールドスタンダード」だった。同様の方法で、カプラン・マイヤー曲線は、臨床試験やその他の生存期間の統計的評価のための生存分析を説明するために長く使用されてきまた。
 
より最近では、腫瘍学の臨床試験への応答の結果および生存のタイプを視覚的に描写する手段として、ウォーターフォールプロットと呼ばれる異なるタイプのグラフが見られる。
 
腫瘍学では、例えば、腫瘍負荷などのパラメータに基づいて特定の薬物に対する個々の患者の応答を提示するために、ウォーターフォールプロットを使用することができる。
 
【プロットの意味】
 
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●プロットを横切る水平(x)軸はベースラインの尺度。
各患者について、ベースラインの上または下のいずれかに垂直バーが描かれる。
垂直バーの一本一本は、一人ひとりの患者を表す。
 
●垂直(y)軸は、ベースラインからの最大パーセント変化。
例えば、放射線測定による腫瘍の成長のパーセントまたは減少を測定するために使用され得る。線の上にある垂直バーは、非応答者または進行性疾患を表す。
ベースライン(x)軸より下の垂直バーは、ある程度の腫瘍縮小を達成した各患者について描かれ、しばしば陰性率として示される。
 
→また個々のバーは患者の他の特徴を別の色で表すことができる。例えばレスポンスのタイプなど(stable or partial)や、喫煙者かそうでないかなど。
 
→客観的な応答などの主要アウトカムだけでなく、どのタイプの患者がその結果を達成しているかに関する追加の関連情報に関するデータも提供する。
 
★waterfall platとKM推定の違い
パネルAおよびBをそれぞれ参照。
 
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→→Aからわかること。
●横軸は治療期間。82人の患者すべてが、水平バーによって表されている。
19人の患者が黄色で示され、カットオフ時に治療を中止した19人の被験者を示し、図のテキストに記載されている中止理由が示されている。この特定のウォーターフォールプロットでは、前のプロットに示されているように、左から右に増加するのではなく、グラフの下端(最小治療期間)から上端(最長期間)まで、治療期間の長さの増加が示されている。
 
 
→→AとBからわかること。
11人の患者が40週でクリゾチニブを服用し続けているようであり、これはパネルBの10ヶ月間のKaplan-Meier PFS推定値で示された約9人の患者に類似している。すべての患者はその時点より前に中止しているように示されている。
Bでは、全82人の患者がPFSのKM推定値で表される。死亡した各患者は、約10ヶ月でPFSが起こる確率は50%であると推定され、KM曲線の低下をもたらす。危険にさらされている患者数は、10ヶ月時点で82人から9人に、15ヶ月に2人の確率で推計された。
 
 
★waterfall plotの利点
 1)各患者の腫瘍負荷の減少を提示する点で、細胞毒性剤および生物学的または細胞増殖抑制剤の両方について、新規の有効性尺度として役立ち得ることである。
2)第2の利点は、RECIST基準で評価される安定した疾患の解釈に関連する可能性がある。
安定している疾患では、腫瘍の増殖や減少が控えめだったりして、客観的なレスポンスや病気の進行具合を評価するのに難渋する。
 
★waterfall plotの欠点
1)それぞれ水平線に沿った個々の患者を表しているので、患者のより小さな集団で最も効果的。より大きな集団については、より大きな患者群に適応するためにグラフが最適な視覚を超えて伸びる必要があるため、ウォーターフォールプロットの提示は扱いにくくなる可能性がある。
2)1:1以外のランダム化スキームを使用した研究は、滝のプロット技術にも役立たない。前述のように、各垂直プロットは単一の患者を表すので、ウォーターフォールプロットは、容易に図示され明確に理解されるが、異なるランダム化スキーム、例えば2:1または3:1を描写するには限界がある。
 
◎まとめ◎
waterfall plotは、特定の患者にとってはうまくいくが他の患者にとってはうまくいかない治療についての情報を示す。
特定の患者が特定の治療法に反応するかどうかについてデータがより明確になるにつれて、プロットの表示の右端と左端の患者を見ることの重要性がますます高まる。
右側の被験者が示したより応答性のある、またはより長い応答時間と、左端(または下)に示されたバーに描かれた個体におけるそのような反応の欠如の根本的な理由を決定する臨床試験の将来の研究と設計に焦点を当てるのに役立つかもしれない。
 
◎感想◎
ここ最近読んでいた、免疫チェックポイント阻害剤についての論文で、以前参加させていただいたWSで
「waterfall plotが「キモ」です!!」
という解説があり、まずその読み方がわからなかったので大まかに理解できたと思います。
間違って解釈していたらご指摘を。
 
→疑問
免疫チェックポイント阻害剤は例えば、分子標的薬などに比べると、waterfall plotのy軸が、腫瘍のベースラインからの変化率の場合では、バーがベースラインより上(腫瘍がむしろ増加している)になる患者の割合が多いのではないか。
ただ、今は適切なバイオマーカーがわからない場合もあるからそうなっているだけで、適格な患者集団での試験ならばそうはならないのではないかと考える。
 
それではよい週はじめを!