ruruuunのブログ

まったくの自分用メモ。ほかこんなこと考えてるよメモ。メモメモメモ。

製薬会社の製品説明パンフの見方、使い方WSに参加して

たちつてとに気をつけろ!
 
鵜呑みにしてはいけないもの
・権威者や有名人を起用しているもの。
動物実験やvitroの試験
・薬理学的、病態生理のみの情報
・疫学研究では有効性はわからない
・比較対照があるかをチェック
 
 
1.たてじくマジック
印象を操作していること。
カプランマイヤー曲線のたてじくが○○率で100%の所,縦軸のMAX3%におさえて示し、相対評価でのみ表していないか(RR,RRR)
例えば、追跡期間5.3年でRRR30%減だとして、その後も相似形だとすると追跡期間2倍の10.6年でもRRRは変わりないが、絶対評価(ARR,NNT)は大きくなる。
相対評価は誰にでも言えることだが、絶対評価は患者個々で変わってくる。
 
 
2.ちっぽけな効果ではないか
1.でも述べたように絶対評価が臨床的に意味をなすか。
 
 
3.追跡できてる?
カプランマイヤー曲線を見るときは必ず、No.at riskを確認すること。
最初の人数の約半分までは見てもよいが、その後は当初の患者背景とは異なってくるので参考にはできない。
 
4.手つなぎで見てはいけない
複合アウトカムは、それを構成しているアウトカム一つ一つを見なければならない。
 
5.true outcomeか
結果が大事なものなのか。
CAST研究のアウトカムのように不整脈は減るが突然死は増えるという場合、どちらが大切なのか。
 
ここで、題材となったARISTOTLE試験を読んでみる。
 
 
P:patients with atrial fibrillation and at least one additional risk factor forstroke.
E:apixaban (at a dose of 5 mgtwice daily)
C:warfarin (target international normalized ratio, 2.0 to 3.0)
O:The primary outcome was ischemic or hemorrhagic stroke or systemic embolism.
 
The trial was designed to test for noninferiority, with key secondary objectives of testing for superiority with respect to the primary outcome and to the ratesof major bleeding and death from any cause.
 
The median duration of follow-up was 1.8 years
 
結果
The rate of the primary outcome was1.27% per year in the apixaban group, as compared with 1.60% per year in the war-farin group (hazard ratio with apixaban, 0.79; 95% confidence interval [CI], 0.66 to0.95; P<0.001 for noninferiority; P=0.01 for superiority).
 
1.ランダム割付されているか
 
In this randomized, double-blind trial,
 
適格基準
・割付前の12か月に、2週間の間隔をあけて2回かそれ以上、心房細動、粗動のエピソードがある
・次の脳卒中のリスクファクターが少なくても一つある
 75歳以上
 脳卒中の既往
 TIA
 全身性塞栓症
 症候性の心不全(直近3か月以内)
 左室駆出率 40%以下
 DM
 薬物療法が必要な高血圧
 
除外基準
 可逆的な理由の心房細動
 重篤な僧帽弁狭窄症
 抗凝固(例えば人工心臓弁)を必要とする心房細動以外の症状
(165mgのアスピリンアスピリンとクロピトグレルを必要とする)
 過去7日間の脳卒中
 重篤な腎障害
 
 
 
割付方法は
中央割付と考えてよい
 
マージン1.44の非劣性試験
 
2.結果は有意か
有意である。
サンプルサイズは計算されている。18000人。
割付は18201人。
 
3.研究資金のスポンサーは誰
Supported by Bristol-Myers Squibb and Pfizer.
 
4.研究者は製薬会社から利益を供与されているか
No other potential conflict of interest relevant to thisarticle was reported.
という記載あるが、その前の著者たちの供与されたリスト見てるとそう言い切れるかわからない。
 
5.マスキングされているか
患者、介入実施者もマスキングされている。
 
6.ITT解析か
ITT解析である。
 
7.追跡率はどれくらいか
Data on vital status at the end of the trial weremissing for 380 patients (2.1%).
問題となる脱落率ではない。
なので非劣性試験でもITT解析で特に問題はないと思われる。
 
8.プライマリエンドポイントの結果を見る
プライマリエンドポイントは複合アウトカムで次のいずれかから構成されている。
・虚血性脳卒中
・出血性脳卒中
・全身性塞栓症
 
複合アウトカム全体では
HR 0.79(0.66-0.95)
RRR=0.21
NNT=167(1.8年)
 
一つ一つ見ていくと
ischemic or uncertain type of stroke 0.92(0.74-1.13)
hemorrhagic stroke 0.51(0.35-0.75)
systemic embolism 0.87(0.44-1.75)
 
hemorrhagic strokeのみ有意差が見られる。
出血性脳卒中のみ、減らす可能性があるということしか言えない
 
実際のところ論文にはどのように書かれているか
 
result とdiscussionに
 
出血性脳卒中の発生率はアピキサバン群ではワルファリン群よりも49%低かったが、虚血性または不確定な脳卒中率はアピキサバン群でワルファリン群より8%低かった
 
In patients with atrial fibrillation and at least oneadditional risk factor for stroke, the use of apixa-ban, as compared with warfarin, significantlyreduced the risk of stroke or systemic embolismby 21%, major bleeding by 31%, and death by 11%.
 
いずれも相対的指標の記載である。
 
またカプランマイヤー曲線からわかるようにNo. at riskが半分になるところは追跡期間である約1.8年であるがそこではプライマリアウトカムは両群の絶対差は1%と違わない。
 
WSの中で虚血性脳卒中と、出血性脳卒中がプライマリアウトカムの複合アウトカムの中で構成されていることが問題であるという指摘があった。
ただ他のDOACの試験でも同じようなアウトカムになっている場合もありそんなに問題になるのかと今でもわからない部分である。
WFとの試験となると、出血性脳卒中では有意差が生まれるだろうが、虚血性ではでないかもしれない。それを複合にすることで、結局は有意差ありという結果を得ることができるのかも。
 
トップジャーナルだと、権威もあるだろうし鵜呑みにしてしまいがちだが、そんなこともない。やはり、曇りなきまなこを手に入れなければとフカヒレをいただきながら思いました。。。
 
ここからは旅行記
三鉄乗車、楽しかったです。気仙沼からBRTで盛(さかり)駅まで行き、三鉄の特別車両に乗って釜石まで。そこで折り返しました。
釜石の新日鉄から立ち上る煙が力強かったです。
鐡な方々のうんちくを楽しく聞きながら三陸の幸のお弁当をいただきました。
EBMクイズの最多正答者には自称、車掌さんから素敵なプレゼントが。。
 
皆さんも一度お越しあれ。
レトロ車両36R3
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最後の写真、 三鉄の運転士さんが「以前はこんなに集落あったんですよ〜」と写真を車窓に並べてみせてくれました。
ところどころみえる海に、養殖筏がたくさん。
リアス式海岸の豊かな幸ですね!
 
お読みいただきありがとうございます。
おやすみなさい。