ruruuunのブログ

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JJCLIP_#58復習 心臓の機能がある程度保持されている心不全患者さんに薬は必要なのでしょうか

シナリオのPECOは省略。
 
お題論文
目的
the aim of this study was to identify treatment effects in the group of patients with heart failure with LV ejection fraction ≥40%, for which no guideline-recommended therapies currently exist. 
 
論文のPECO
P:左室駆出率が保たれている患者(>40%)
I:心不全治療薬
O:全死亡率
 
セカンダリアウトカム:cardiovascular mortality, heart failure hospitalisation, exercise capacity (6-min walk distance, exercise duration, VO2 max), quality of life and biomarkers (B-type natriuretic peptide, N-terminal pro-B-type natriuretic peptide)
 
結果
All-cause mortality was reduced with beta-blocker therapy compared with placebo
 (RR: 0.78, 95%CI 0.65 to 0.94, p=0.008). 
There was no effect seen with ACE inhibitors, aldosterone receptor blockers, mineralocorticoid receptor antagonists and other drug classes, compared with placebo
 
吟味
1.評価者バイアス→問題なし
 p488  independently and in duplicate by two authors (SLZ, FTC), and were transcribed onto a dedicated database.
 Disagreements in abstracted data were adjudicated by a third reviewer (AAN)
   複数の評価者で評価し、意見の食い違いは第3者の調整によって解決。
 
2.出版バイアス→問題なし
・全ての研究を網羅的に集めようとしたか
  Medline, Embase and the Cochrane Central Register of Controlled Trials
  hand-screened for additional trials.
 ハンドサーチも行われたよう。
 期間:January 1996 to May 2016
 p412 Egger test did not identify asymmetry for any of the funnel plots.
         サプリメンタルにファンネルプロットの図あり.
 
3.元論文バイアス→問題なし
 25試験。RCT
 p409 The Cochrane Collaboration risk of bias tool was used to assess risk of bias. 
   サプリメンタルにリスクオブバイアスのテーブルあり。概ね、Low.問題となる試験あればその都度確認。
 
4.異質性バイアス→問題なし
 p409 Between-study heterogeneity was assessed using I² statistics
 
プライマリアウトカムのフォレストプロットを見てみる
薬剤ごとの統合結果。それぞれの薬剤の統合された試験は2〜4試験。
βブロッカーのみが統合された結果で有意であったが、統合された3つの試験のうち、Aronow試験のみが有意だった。 0.73[0.58-0.93]
 
私の疑問;
全部で25RCTで、出版バイアスなしと確認されている。そのうちの各薬剤で3RCTの統合なのは何か問題になるのか。
説明;
特に問題ではない。網羅的に集めて3RCTしかなかったということ。仮説生成的な読み取りをすると良い。とのこと。
Aronow試験はサプリメンタルより、リスクオブバイアスの表を見ると
パフォーマンスバイアスと、その他のバイアスが[high]であった。
 

Effect of propranolol versus no n total mortality plus nonfatal myocardial infarction in older patients with prior myocardial infapropranolol orction, congestive heart failure, and left ventricular ejection fraction > or = 40% treated with diuretics plus angiotensin-converting enzyme inhibitors.

パフォーマンスバイアスとは?
研究参加者と治療提供者のマスキング blinding of participants and personnelに問題がある可能性があるということ。
 
私の考察
心不全の予後の改善が実証されているβブロッカーは、メトプロロール、ビソプロロール、カルベジロールなので、プロプラノロールで有意差のあったAronow試験にひきづられるように統合された結果が有意になったとしても、そのまま患者への適用に結びつくだろうか。
J-DHF試験は日本からの報告で、カルベジロールの効果を見たものだが 0.75[0.43-1.30]であった。
ただし、3つのRCTの効果推定値は同じ方向を示してはいる。
今回はシナリオの患者さんについて考えるが、実際のところ慢性心不全だとはわかってもHFrEFかHFpEFかまでは私たちはわからないなあ。
実際は心不全の他に、並存疾患ある方多いので丁寧に見てみよう!
 
実際はHFpEFもHFrEFと同じような治療になっている場合が多く見られる。
自分ならβブロッカーを推奨するなあという意見も。
 
他にも貴重な意見が出たが書ききれず。今回も勉強になりました。