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コホートスタディを読んでみよう〜Angiotensin converting enzyme inhibitors and risk of lung cancer

Angiotensin converting enzyme inhibitors and risk of lung cancer: population based cohort study
 
一人勉強といいながらキャスで一緒に勉強してくださった方、後で私の質問に答えてくださった方にお礼を申し上げます。
南郷先生のチェックシートを使って吟味してみました。
 
 
チェックリストを埋めよう!
 
0.コホートのチェックシートを用いるのは適切か。
→適切。
アブストより
 Population based cohort study.
 
★バイアスについて
1)選択バイアス→コホート研究は制御できる。
2)情報バイアス→危険因子やアウトカムの測定をマスキングすることで制御できる。
3)交絡因子→未知の交絡因子は制御できない。
 
1.論文のPICOは何か
P:at least 18 years of age, who were newly treated with an antihypertensive drug(including β adrenoceptor blockers, α adrenoceptor blockers, ACEIs, angiotensin receptor blockers, calcium channel blockers, vasodilators, centrally acting antihypertensives, diuretics, ganglion blockers, and renin inhibitors)
 
・組み入れ基準
降圧薬で新たに治療された患者、および以前の治療歴に使用されていない降圧薬クラスに追加または切り替えられた患者。
 
・除外基準
がん(非メラノーマ皮膚癌以外)の診断を受けた患者、およびがん(化学療法または放射線療法)の治療を受けていた患者。
 
E:ACEiを服用するのと
  ラミプリル(26%)リシノプリル(12%)ペリンドプリル7%
 
C:ARBを服用するのとでは
 
 
O:肺がんの発生率に違いがあるか。
 
2.予後、病因、危険因子、害、予測ルールのいずれを見るか
→害(ハザード比を見ている)
 
3.追跡期間はどれくらいか
→平均6.4年
→肺がんの発症からすれば、短い気がするが、実際は有意差のある結果が得られているところを見れば、短いことはないのか?
 
4.脱落は?
We followed up all patients who met the study inclusion criteria
脱落なし
 
5.アウトカムの評価者が危険因子についてmaskingされているか?
記載なし
 
 
6.交絡因子の調整
Cox proportional hazards models were used to estimate adjusted hazard ratios with 95% con dence intervals of incident lung cancer associated with the time varying use of ACEIs, compared with use of angiotensin receptor blockers, overall, by cumulative duration of use, and by time since initiation.
Adjusted for age, sex, year of cohort entry, body mass index, smoking, alcohol related disorders, 
history of lung diseases before cohort entry (including pneumonia, tuberculosis, and chronic obstructive pulmonary disease), duration of treated hypertension, use of statins, and total number of unique drug classes in year before cohort entry.
●背景
コホートにエントリーされたのは992061人 そのうち
ACEi 208353人(21%)ARB 16027人(1.6%)
両群の背景に大きな違いは見られない。
調整されたのは年齢、性別、アルコール関連障害、喫煙、BMI、高血圧治療の平均の期間、肺炎、結核COPD、スタチンの服用、unique drug classesの数
私の疑問
疑問1:ACEi群とARB群で13倍程度例数が違うのは問題ないのだろうか。
疑問2:なぜスタチンで調整されているのか。
疑問3:unique drug classesの数とは何か。
これらの私の疑問を冒頭の皆さんに教えていただきました。
ここでは割愛いたします。
 
7.結果の評価
 
outcome発生
outcome発生せず
 
危険因子あり
3186
1973953
1977139
危険因子なし
266
213291
213557
 
3452
2187244
2190696
RR=0.16%/0.12%=1.33 
寄与リスク=0.16-0.12=0.04%
ACEIs were associated with an overall 14% greater risk of lung cancer (1.6 v 1.2 per 1000 person years; hazard ratio 1.14, 95% con dence interval 1.01 to 1.29)
 
調整されたRRが有意に大きいので、その因子はアウトカムに対する危険因子だったと言える。
 
★高血圧患者がACEiを服用するのはARBを服用するのと比べると、肺がんを発症するリスクがあるかもしれないが、その影響は小さいものだと言える。
このスタディの平均観察期間である6.4年は、高血圧患者は降圧剤を服用していく期間に比べると短いものではないかと思われるが、ACEiは様々な疾患でコアとなる薬でもあるので個々の背景によって決定されるものかもしれない。
 
抄読会をリアルでなかなか開けないのでたまに、このようにキャスで読んで見たいと思います。
一人で読むより、視野が広がるので楽しいです。付き合ってくださる方には申し訳ないけれど。
 
それでは良い週末を。
読んでいただきありがとうございます。