ruruuunのブログ

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CQ:レゴラフェニブにクラリスロマイシンの併用を見たら?

★目標
→インタビューフォームからCYP3A4阻害薬併用時の薬物動態を見て、定常状態を予測する。
→レゴラフェニブとCYP3A4阻害薬との併用を見たらどうアクションするか整備する。
 
✅日本の添付文書では
相互作用の項に、
CYP3A4阻害作用のない又は弱い薬剤への代 替を考慮すること.併 用が避けられない場合 には,患者の状態を慎重に観察すること.
とある
 
✅lexicomp®では
次のCYP3A4強力阻害薬とは併用を避けることとの記載。
Patient Management Avoid concomitant use of regorafenib with any strong CYP3A4 inhibitors.
CYP3A4 Inhibitors (Strong) Interacting Members Atazanavir, Clarithromycin, Cobicistat, Darunavir, Idelalisib, Indinavir, Itraconazole, Ketoconazole (Systemic), Lopinavir, MiFEPRIStone, Nefazodone, Nelfinavir, Ombitasvir, Paritaprevir, and Ritonavir, Ombitasvir, Paritaprevir, Ritonavir, and Dasabuvir, Posaconazole, Ritonavir, Saquinavir, Telithromycin, Voriconazole
 
レゴラフェニブのインタビューフォームから
代謝と、薬物動態のデータからレゴラフェニブとCYP3A4の併用によって定常状態でどのくらいレゴラフェニブの薬物動態に影響があるのか予測してみる。
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インタビューフォームより
主に肝臓で代謝
未変化体から、未変化体と同様の薬理活性を有するM-2及びM-5の生成にCYP3A4が関与している。
代謝物プロファイルでは未変化体が総放射能の57.4%,M-2 28.7%、M-5 6.3%
進行性固形がん患者にレゴラフェニブ160mgを反復経口投与した試験では、代謝物のM-2,M-5は定常状態において未変化体と同程度の曝露量に達した。
 
●ケトコナゾールと併用したら
外国において,本剤とケトコナゾールを併用投与した際の薬物動態が検討された .本試験は,健康成人男性を対象に本剤 160 mg を単回投与し,14 日間休薬後,ケトコナゾール 400 mg 1 1 18 日間反復投与中の投与 5 日目に本 剤 160 mg を単回併用投与した.
その結果,ケトコナゾールとの併用により, 本剤の AUC 及び Cmax はそれぞれ 33%及び 40%増加し,代謝M-2 及び M-5 AUC はそれぞれ 94%及び 93%減少し,Cmax はそれぞれ 97%及び 94%減少した.
 
→これをどう予測するか
ケトコナゾールと併用すると、未変化体のAUCは約1.3倍、Cmaxは1.4倍に増加する。しかし、未変化体は代謝物にほとんど代謝されない。代謝物による活性はほとんどなくなる。
これは単回投与の結果なので定常状態ではどのくらい増加するのか。
 
→蓄積率を計算してみる。
 
 
蓄積率
ケトコナゾール併用時の定常状態のCmaxの変化率
レゴラフェニブ
0.79
2.4
3.3倍
M-2
0.86
2.3
0.07倍
M-5
0.39
3.4
0.22倍
 
おそらく問題になるのは未変化体の増加だと考える。
ケトコナゾール併用時の定常状態のCmaxの変化率は、3.3倍と推測できるので、AUCもそれに伴って増加すると思われる。
クラリスロマイシンはpiscs理論から、ケトコナゾールがIR=1とするとクラリスロマイシンは0.88なので
Maxの変化率は3.3倍x0.88=2.9倍
と推測される。
ただ、ここで疑問だが、同じように活性を示すM-2に代謝されなくなるのは、未変化体はCYP3A4強力阻害薬との併用で増加するが、M-2など代謝物への代謝がほとんどなくなることで結局は、さほど影響ないのではないかということだ。
 
これについては、文献検索を行ったが、併用した時の体への影響など探すことができなかったのでわからない。
それでもリスクを回避するために、併用が必要であるのかを精査して併用を避けるように疑義照会するべきと考える。