ruruuunのブログ

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アパルタミド(強力なCYP3A4インデューサー)とアピキサバンの併用は?

アパルタミドとアピキサバンの併用について考える。

[1]日本の添付文書では 

アピキサバンの日本の添付文書では静脈血栓塞栓症患者 に対して併用した場 合、本剤の効果が減弱するおそれがあるため、併用を避けることが望ましい。とされる。

 

[2]海外の添付文書では

アメリカの添付文書ではアピキサバンは次の記載になっている。

7.2 P-gpと強力なCYP3A4インデューサーの組み合わせ

P-gpと強力なCYP3A4インデューサー(リファンピン、カルバマゼピン、フェニトイン、セントジョーンズワートなど)を併用したELIQUISの併用は避けてください。このような薬物は、アピキサバンへの曝露を減少させるためです臨床薬理(12.3)を参照]
 
図2:アピキサバンの薬物動態に対する共投与薬物の影響

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[3]uptodateでは

While several strong CYP3A4 inducers have also been identified as inducers of P-gp, several others have not been studied or have an unknown impact on the disposition of P-gp substrates in humans. Unless data clearly indicate a lack of P-gp induction effect by a strong CYP3A4 inducer, use with apixaban should be avoided whenever possible.
強いCYP3A4誘導によるP-gp誘導の欠如を示すデータが明確でない限り、併用を避けるべきとされている。
また、uptodateに引用されている次の論文では
[目的]
NOACsの使用と併用薬の併用と非弁膜症性心房細動患者の大出血のリスクとの関連を評価する。
[デザイン ]
2012年1月1日から2016年12月31日までにダビガトラン、リバロキサバン、またはアピキサバンのNOAC処方を1回以上受けた非弁膜症性心房細動患者91330人を含む、台湾国民健康保険データベースのデータを使用した後向きコホート研究
[主要評価項目]
頭蓋内出血または胃腸、泌尿生殖器、またはその他の出血の一次診断を伴う入院または救急受診として定義される大出血
非弁膜症性心房細動の91 330人の患者(平均年齢、74.7歳[SD、10.8]、男性、55.8%
NOAC曝露:ダビガトラン:45,347人、リバロキサバン:54,006人、アピキサバン:12,886人
上記の文献によると、出血リスクの増加はDOACの薬物動態にかかわらない結果になっている。
しかし、@nekonekoz先生から、3A4誘導剤であるRFPとの併用では、母集団の結核に伴う出血リスクを考慮すべきと教えていただいた。
たしかに、RFPを服用している患者は、併存疾患としては結核が考えられる。ベースラインリスクがどの程度なのかさらに調べる必要がある。

[4]他論文情報と書籍の情報

この研究の目標は、心房細動患者の虚血性脳卒中/全身性塞栓症および大出血の頻度に対するダビガトラン血漿濃度、患者人口統計、およびアスピリン使用の影響を分析すること。
虚血性脳卒中および出血の結果は、ダビガトランの血漿濃度と相関していた。年齢が最も重要な共変量だった。
67歳女性の病歴は、冠動脈バイパス移植と心房細動で構成されていた。2ヶ月前に、彼女は外傷性大腿骨骨折後に人工股関節を受けた。黄色ブドウ球菌の創傷感染により回復が困難になり、合計3ヶ月間経口シプロフロキサシンとリファンピシンで治療された。
薬物はシプロフロキサシン750mgを1日2回、リファンピシン150mgを1日2回、リバロキサバン20mgを1日2回投与しました。転機は、肺塞栓症で死亡。
リファンピシンとリバロキサバンの相互作用により、致命的な肺塞栓症のこの症例が治療レベル以下のリバロキサバンに関連している可能性があると結論している。
上記二つの論文は、ダビガトランとリバーロキサバンだが、アピキサバンも効果、副作用は血中濃度に相関すると考えてリスクを避ける選択を考えた方がいいだろう。
医療現場のための薬物相互作用リテラシーの書籍より
第2章 2 CYP3A4誘導のDDIにおけるCR-IR法とPISCS
誘導の相互作用は一般にクリアランスが増大する方向なので、効果不十分に陥りやすいが危険な副作用が急に生じるリスクは小さいと考えられる。
との記載あり。

[5]まとめ

DOACは目安がないだけに、注意して服用するとしても梗塞がおこってしまっては元も子もないので、提案できる代替がないか調べてみた。エドキサバンはどうだろう。
リファンピシン(600mg/日)とエドキサバン60mgを併用し たとき、エドキサバンのAUCは約34%低下したが、PT及び APTTには影響が認められなかった。(エドキサバンの添付文書より)
ちなみにlexicompでは、RFPエドキサバンは避けること(❌)となっているが、アパルタミドでは(C)である。
エドキサバンは臨床用量で想定される血漿中濃度で主要なヒト CYP分子種を阻害あるいは誘導しなかった。エドキサバンは P糖蛋白の基質であることが示唆された。
このことから、アパルタミドと併用で、自分的に推奨できるのは、エドキサバンかもしれない。
@nekonekoz先生の知恵も拝借した。考えていただいてありがとうございました。
目次を始めて作ったのですがうまくいかなかった( ;  ; )